Googleが今日(米国時間11/18)、同社のクラウド上の仮想マシンの‘新しい買い方’をスタートした。
これまでの仮想マシンは、Google Cloud PlatformやAWS、Azureなど、どこを選んでも、その‘買い方’はほぼ同じだった。CPUとRAMの構成に関する既定のセットがいくつかあって、計算処理を優先するかメモリ容量を優先するかによって、それらの中からどれかを選ぶ、という買い方だ。
しかしGoogleのCompute EngineでこのたびベータでローンチしたCustom Machine Types(カスタムマシンタイプ)では、仮想CPU(vCPU)の数とRAMの量をユーザが指定できる。
従来は、vCPU二つで力不足になってきたら、既定のセットの中からvCPU四つのマシンタイプを選ぶ。当面三つで十分な場合は、お金の無駄遣いになってしまう。
今度の新しいCustom Machine Typesでは、最大32までのvCPUと、vCPU一基あたり6.5GiBまでのメモリをユーザが指定できる。正確を期すことが大好きなGoogleは、従来のギガバイトでなく、デジタル(2進数)情報の標準単位であるギビバイトを使うことにしたのだ。なにしろあなたのアプリケーションのニーズが変われば(当然変わるだろうけど)、コアやメモリの数量をあとからでも自由に調整できるのだ。
下表は、vCPUとメモリの量に応じた、従来のマシンタイプ(青)と、今回のカスタムマシンタイプ(白)の料金比較だ:
上の例は、インスタンスが1か月フル稼働した場合の各マシンタイプの月額料金で、Googleの継続利用割引が適用されている。これまでのGoogleの仮想マシンと同じく、カスタムマシンタイプも毎分料金制があり、また、Google本体の空きメモリを利用するpreemptibleマシンの割引もある。
合衆国リージョンでは、vCPU1基の使用料が1時間0.03492ドル、1GiBのRAMの1時間の使用料が0.00468ドルである。preemptibleマシンではvCPUが0.01002ドル、RAMが0.00156ドルになる。ヨーロッパとアジアではやや高くて、たとえば標準のvCPUは0.03841ドルになる(合衆国0.03492ドル)。
カスタムマシンタイプはすでに、GoogleのコマンドラインツールやAPIでサポートされている。Google Developer Consoleからのグラフィカルな指定はまだだが、数日後には実現するだろう。
カスタムマシンタイプで使えるオペレーティングシステムは、CentOS, CoreOS, Debian, OpenSUSE, またはUbuntuだ。