Google(グーグル)は米国時間10月8日、Googleアシスタント内から音声でAndroidアプリを操作できるようになったと発表した(Googleブログ)。「Ok Google」でアプリを起動しさらにいくつかの操作コマンドを送ることができる。この機能はGoogleアシスタントを搭載したあらゆるAndroid端末で利用できる。ユーザーは音声でアプリを起動した後、アプリ内での検索、料理の注文、音楽再生、ソーシャルメディアへの投稿、タクシーの配車依頼いくつかのタスクを実行可能だ。
例えば、「Ok Google、Etsyで快適な毛布を探して!」「Snapchatでセレナ・ゴメスを開いて!」「Nike Run Clubで記録を開始して!」「Twitterで最新のニュースを調べて!」などと命じることができる。
スタート時点ではまず英語の命令がサポートされるが、世界のGoogle Playの上位アプリ30種類で利用可能であり、今後さらに多数のアプリがサポートされるという。現在利用できるアプリは、Spotify、Snapchat、Twitter、Walmart、Discord、Etsy、MyFitnessPal、Mint、Nike Adapt、Nike Run Club、eBay、 Kroger、Postmates、Wayfairなどが含まれる。
またこの新しいバージョンでは普段使うボイスコマンドがユーザーにとって不自然な場合、そのコマンドを起動するための音声ショートカット作ることができる。例えば、ユーザーが自動的に靴紐を締めてくれるナイキのハイテクシューズを履いている場合、「Ok Google、Nike Adaptで靴紐を締めて」という代わりに「Ok Google、締めて」というだけでいい。つまりコマンドのフレーズをカスタマイズできるわけだ。ユーザーがショートカットを作りたいときは「Ok Google、私のショートカット」と命じれば設定画面が表示される。
これはApple(アップル)の iOSにおけるSiriの機能によく似ている。アップルは最新のSiriでiOSアプリを開きいくつかの操作を命じることができるようにしている。また命令フレーズのカスタマイズもできる。
グーグルの場合、アプリ内で音声に反応する仕組みはデベロッパーが作成するxlmファイルでユーザーの意図をアプリの動作にマッピングすることで実現している。この仕組みはApp Actionsと名付けられている(Google Develoverサイト)。ユーザーが音声でアプリを開く場合コマンドはApp Actionsに引き渡される。今回App Actionsの機能が強化され、単にアプリを開くだけではなく、アプリ内で検索を実行するなど各種のコマンドがサポートされるようになったわけだ。
同社によれば現在App Actionsのカタログには10分野60種類以上のユーザーアクションが登録されているという。具体的には、財務、配車、料理配達など既存の分野にソーシャルゲーム、旅行、ショッピング、近隣店舗、コミュニケーション、生産性ツールなどが追加されている。
ユーザーがこのApp Actions機能を適切に使えるよう、同社でははAndroidアプリに新しい仕組み設定している。例えば、ユーザーがアプリを指定せずに「テイラー・スウィフトを見せて」と命じた場合、グーグルはTwitterをトップとする検索結果を表示し、ユーザーが Twitter のテイラー・スウィフトアカウントに移動することを助ける 。
新機能に関連して同社は、スマートディスプレイ上でカスタムアプリを作るための支援ツール各種と新しい音声(英語)を2種類リリースした。
同社は米国時間10月8日に開催されたGoogle Assistant Developer Dayイベントで、いくつかの新しいプロダクトとアップグレードを発表した。これにはGoogle Duoへの画面共有やスパム通話防止のためのVerified Calls(認証済み通話)のサポートデバイスの拡大(Android 9以降が必要)などが含まれる。
Google Playの Movies&TVアプリは先週TechCrunchが報じたとおり、Google TVアプリへリニューアルされた。またアクセシビリティも強化された。音声通知機能を聴覚にハンディキャップがあるユーザーのためにカスタマイズできるようになった(Googleブログ)。さらには、脳性まひ、自閉症、失語症などの障がいをもつユーザーのアクセシビリティをAction Blocksアプリを利用して容易に改善できるようにした。新機能はすでに公開されている。
【Japan編集部追記】日本語サポートについてはGoogleアシスタントのサイトを参照してほしい。
カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Goolge、Googleアシスタント
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)