Google(グーグル)のメッセージングアプリを巡る戦略は、Google Meet、Google Chat、Google Duoなど、どうみても混沌としている。しかし来年に少し改善されそうだ。Googleハングアウトの時代が終わろうとしていることは我々はもう知っているが、同社は10月15日、現在のハングアウトユーザー全員がChatに移行できるようにすると発表した(Googleブログ)。このサービスは当初Slackライクなビジネスユーザー向けサービスとして考えられていた。移行は2021年の前半の予定となる。
1つ興味深いのは、Chatは一般ユーザーは無料で使えること。現在はG SuiteあるいはWorkspaceの有料ユーザーしかChatを利用できない。なぜか私の無料個人アカウントでは有効になっているが。
Chatはハングアウトを1対1で置き換えるものではなく、グループチャットやファイル、タスクのコラボレーションから新しいセキュリティーツールにいたるまで山ほどの追加機能がある。ChatはRooms、Meetとともに、GoogleのWorkspace移行の一環としてGmailアプリと密に統合される予定だ。
同社は、ハングアウトの会話、連絡先、履歴はすべてChatへ自動的に移行されると言ったが、詳細は明らかにしなかった。「最終的な時期は変わる可能性がある」とのこと。いつ全員を移行させて、ハングアウトサーバーを完全に停止するつもりなのかもわかっていない。
いくつかまだ情報がある。ハングアウトをGoogle Fiで使っている人は、ハングアウトのサポートは「来年早く」に消滅する。従来、Fiユーザーはハングアウトの中で電話をかけたりテキストメッセージを管理したりすることができた。その機能はMessagesアプリに移行される予定だ。
Google Voiceのユーザーにもちょっとした変化が起きつつある。音声通話とテキストメッセージに関して、今後ハングアウトユーザーはVoiceアプリへの移行を促され、Voiceのサポートは来年早くにハングアウトから取り除かれる。
そして米国およびヨーロッパの全ユーザーは、ハングアウトよ通話機能が来年始めに使えなくなり、ハングアウトのグループビデオ通話は11月にMeetへ移行する。
なんともややこしいことたが、これはグーグル自身が起こした問題だ。数年前、ハングアウトユーザーはAlloとDupアプリへ、ビジネスユーザーはChatとMeet(当時何と呼ばれていたのか知らないが)へと移行させるというのが彼らの考えだった。しかし、Alloはバッタリと倒れ、Duoをほぼ誰も使っていなかった。老朽化しつつあるハングアウトプラットフォームを当面維持するという厄介な仕事が残ったことで、全体の移行はいっそう困難で複雑になり、もはやいったい何が起きているのかユーザーには理解不能な状態になっている。
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タグ:Google、Googleハングアウト
画像クレジット:David Paul Morris/Bloomberg / Getty Images
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )