モバイル端末からオンラインショッピングをする消費者の数がいっそう増える中で、Googleを介さずに、Amazonを筆頭としたEコマースサイトに直接アクセスする人の数も増えている。Googleはこのトレンドに対して、商品広告で対抗しようとしている。今年は5/18-20に開催される、毎年恒例行事のGoogle I/O(Googleの開発者向けカンファレンス)を控え、Googleは画像検索サービス上での商品広告について発表した。
月曜日に公開されたGoogleの発表によると、今後ユーザーが欲しい商品の画像をGoogle画像検索上で見ていると、関連商品の広告が表示されるようになる。広告は検索結果の一番上に掲載され、その下にこれまでのようにウェブ上から集められた画像が表示される。
Googleの新しいフィルタリング機能は、広告に対しても使うことができ、ユーザーは探している商品の候補を絞りながら、最終的には実際にその商品を販売している小売店のサイトへと移動することができる。というのも、商品画像を検索する人の多くが、その商品の価格やどこで購入できるかといった情報を求めているのだ、とGoogleは語る。
この新たな広告サービスの登場で、ユーザーは画像ベースの広告をクリックすれば商品に関する情報が入手でき、さらにはお店のウェブサイトからすぐにその商品を買うこともできるようになる。
スマートフォンで週1回以上検索を行う人は、オンラインショッピングの際に商品広告画像を一番参考にしているとGoogleは指摘したものの、現在どのくらいの人がオンラインショッピング時に、Googleを全く経由していないかということには触れなかった。最近の調査では、オンラインショッピングをする際に44%の人が直接Amazonを訪れ、34%だけがサーチエンジンを利用し、さらに21%の人が直接特定のお店のサイトへ向かうことがわかっている。
また、Googleによると、広告主はGoogle 検索ネットワークの一部として、自動でGoogle画像検索上に自社の広告を掲載することができる。この新たな広告商品のアーリーアダプターとして、SwarovskiはGoogle画像検索上に自社のジュエリーを掲載する予定だ。
画像検索内での商品広告というのは、ウェブ上の広告主にとって今週の重要な発表のひとつであったが、これ以外にもモバイルショッピングに関するニュースがあった。オンラインショッピングの動向に応じて、Googleは小売店向けに、オンラインで購入した商品を購入者が実際の店舗で受取ることができるサービスについても発表したのだ。
今週からはじまるこのサービスで、小売店はGoogle上にホストされたローカル商品ページに「store pickup link(=お店で受け取りリンク)」を設ける事ができるようになる。Kohlが、パイロットテスト期間中にこの機能を利用したところ、40〜50%の割合でクリック率が上がったという。
さらに、ローカル在庫広告を利用している広告主は、Google.com上のローカルナレッジパネル内に在庫情報を表示できるようになる。(ローカルナレッジパネルとは、検索結果の右側に表示される、営業時間や地図が記載されたボックスのことを指す)
Googleは他にも、即日配達サービスのGoogle Expressに関する最新情報に触れたが、参加小売店の売上額など具体的な数値については発表しなかった。
その代わりに、Google Expressへの注文の半分以上がモバイル端末から行われていることや、Google Express参加小売店を利用した人のうち半数以上が初めてその小売店で買い物をし、既存客の売上も18%伸びたことが述べられた。
Googleはサービスのさらなる拡大を行う予定で、来月には2300万人のテキサス在住ユーザーを取り込み、Google Expressは1億2000万人もの人々に利用されることとなる。
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(翻訳:Atsushi Yukutake)