2年前、Apple(アップル)はApp Storeのレーティングの仕組みを変更し、アプリをアップデートした時にレーティングをリセットするかどうかをデベロッパーが選べるようにした。Appleはこの機能を慎重に使うことを推奨している。米国時間5月8日、GoogleもPlay Storeのレーティングの仕組みを変更した。しかし、デベロッパーにレーティングをリセットするかどうかを選ばせるのではなく、最近のリリースを優先するようにアプリのレーティングに重み付けをする。
「みなさんから、レーティングは数年前ではなくアプリの今に基づいてほしいと言われ、われわれもそれに同意した」と、Google Play Consoleの責任者でエンジニアリングディレクターのMilena Nikolic氏が、今日のGoogle I/Oデベロッパー・カンファレンスで語った。
Nikolic氏は、Google Playの全Androidアプリについて、近々平均レーティングを再計算すると語った。生涯の累積値ではなく、アプリの平均レーティングは最近のユーザー評価に「重みを付けるように」計算しなおされる。
この改定によって、ユーザーはアプリの現状をひと目でよく見られるようになる。つまり、修正や変更によって体験が改善されてきたことが、レーティングの決定時に織り込まれるようになる。
「開発者の努力と改善が今まで以上に反映されるようになる」とNikolic氏が新しいレーティングの利点を説明した。
ただその一方で、この変更はかつての高品質なアプリがアップデートやバグ修正を行っていない場合、最近の悪い状態がレーティングに反映されてしまう。
この変更がGoogle Play Store SEOにどう影響を与えるかはわからない。現在アプリ検索の結果は、アプリ名、説明文、キーワード、ダウンロード数、レビューおよびレーティングなど複数要素の組み合わせに基づいている。
アプリレーティングの変更は、本日発表された数多くのGoogle Playの変更の中の1つであり、ほかにはダイナミック配信機能、新しいAPI、Google Play Consoleデータの刷新、カスタムリスティング、さらにはPlay Storeのユーザーレビュー用に、Gmailのような「推奨する返信」まで用意されている。
Google Play Storeの一般ユーザーが新たに再計算されたレーティングを見るのは8月になってからだが、デベロッパーは今日からPlay Store Consoleで新しいレーティングを見ることができる。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )