本業はIT修理業ながら早すぎるIT解体ネタのほうが広く知られるiFixtが、発表されてまもない新型MacBook Pro(2018)全体の分解レポートをさっそく公開しています。
解体の俎上に載せられたのは、2018年型MacBook Proの13インチTouch Barモデル(2.3GHzクアッドコア Intel Core i5/内蔵Intel Iris Plus Graphics 655)。すでに第3世代バタフライキーボードの分解結果レポートされていましたが、その奥にあるロジックボードにいたるまで丸裸にしています。
まずX線透視画像はご覧の通り。メカの内部透視図は洋の東西を問わずロマンかもしれません。
もちろんiFixtは物理的なスクリュードライバーやピックにより分解。Touch Barに特に変更はなく、トラックパッドもネジを外すだけで交換可能とのこと。内部の概観は、昨年(および一昨年)と一見して非常に似通っています。
内蔵バッテリーは2017年モデルの49.2Whから58.0Whへ、5セルから6セルへと大容量化し、その重さも196.7gから232.7gと増加。にもかかわらず、MacBook Proの総重量は前年モデルから変わっていません。iFixitはどのパーツで軽量化を図っているのかはわからないと述べています。
そしてスピーカーの形状は前の円形から縦に細長くなり、ボードの隙間を埋めるような作り。ボードデザインの改訂に合わせているようですが、この辺りも軽量化に関係あるのかもしれません。
ロジックボード上にはセキュリティなどを担当するApple T2チップがあり、電源スイッチを兼ねたTouch IDセンサーとの接続が確認できます。CPUパフォーマンスの大幅な向上は前もお伝えしましたが、熱対策のヒートシンクはあいかわらず控えめな佇まい。
さて付属のUSB-C電源アダプタは、前年の「A1718」から「A1947」へと型番が変わり、内部も細かく仕様が変更されることに。内部パーツを保護するゴムも増量されたほか、アルミ製だったUSB-Cポートがプラスチック製に交換されています(下図の左が前年、右が最新モデル)。
iFixtお約束の修理しやすさスコアは、最低の1(最高は10)。プロセッサもメモリもSSDもロジックボードに半田付けされ、キーボードやバッテリーおよびスピーカーといった主要部品は一体化されているため、別々に交換できません。ユーザーが自分で修理することは、2016年や2017年モデルに続いて事実上不可能であるとのこと。
つまり万が一、バタフライキーボードに故障が生じた場合は「主要パーツをまとめて交換」となるために長期の修理期間やお安くないコストが予想されます。構造上チリが侵入しにくく「なっているかもしれない」(アップルの言及はなし)第3世代の堅牢性は実際はどうなのか、先んじて入手したユーザー達の声に耳を傾けたいところです。
Engadget 日本版からの転載。