Instagram(インスタグラム)にやりとりが少ない人が表示されるようになり、フォローを解除しやすくなった。自分のフィードに関心のある投稿だけを表示してすっきりさせておくために、Instagramはフォローのカテゴリ機能を米国時間2月6日にリリースした。カテゴリには「投稿の表示回数が多い」アカウントと「やりとりが少ない」アカウントがそれぞれ表示される。フィード上で不快感や退屈を強く感じた場合、あるいはコンテンツに興味が持てない場合に、この機能を利用してそのアカウントをすぐフォロー解除できる。礼儀正しさや申し訳なさは忘れてしまおう。
Instagramの広報担当者は筆者に対し「Instagramを使うと、気になる人々や物事に近づくことができる。しかし時間が経つにつれて、興味や人間関係は発展したり変化したりする。卒業や引っ越し、あるいは何か新しいことに夢中になってコミュニティを見つけたときに、Instagramでフォローしているアカウントをもっと簡単に整理して、現在のつながりや興味を適切に表示しようと考えた」と語っている。
この機能を利用するには、プロフィールの「フォロー中」を表示する。すると「カテゴリ」が表示される。カテゴリ以外に、フォローした日が新しい順または古い順に並べ替えて、昔フォローした人を解除したり、最近フォローした人だけを残したりすることもできる。
関心のないアカウントをフォロー解除して自分のフィードやストーリーに質の高い投稿が集まるようになれば、Instagramは広告表示を増やすことができるだろう。アプリを閉じたくなるようなつまらない投稿が少なくなれば、ユーザーは延々スクロールして見続けてくれるため、広告のインプレッションが上がる。Bloombergによれば、Instagramの2019年の売上は200億ドル(約2兆2000億円)に達したという。
筆者は2013年からTwitterにフォロー解除の提案機能を求めているが、Instagramが先んじた形だ。フィードにフィルタをかけたとしても、アルゴリズムが間違えることもあるし、興味がない人が多く表示されることもある。
フォローを返したり頼まれたからフォローしたりといったことは、現代社会の約束事になっている。そうしなければ失礼にあたったり、もめたりするかもしれないため、人々はフォローをただ増やしている。手動で並べ替えたり、その人が誰かを思い出そうとしたり、思い出せない人をしょっちゅう見かけていつも無視したりするのは、時間がかかるし気持ちが消耗する。Instagramはサービス開始から10年、Twitterは14年、Facebookは16年だ。私たちはずいぶん長いこと、ソーシャルグラフ(Web上における人間の相関関係やそのつながり、結びつき)を意図せず壊してきた。
どのアプリも特定の人の面目を公然とつぶすようなことはしたくないため、フォロー解除を提案するようになるには長い時間がかかったのだろう。しかし明確に定量化されたカテゴリを利用したInstagramのアプローチは漠然としており、おそらくユーザーはカテゴリのスクリーンショットを撮って「フォロー解除しろって言われた」と友人に見せるようなことはしないだろう。Instagramは慎重に配慮して、ユーザーエクスペリエンスを向上させると同時に収益向上にもつなげるというめったにない離れ業をやってのけた。
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(翻訳:Kaori Koyama)