今日の取引開始の直後、Intelが第三四半期の決算報告を発表した。売上は145億ドル、EPSは64セントとなっている。発表直後の同社株価は上昇した。
アナリストたちはEPS 59セント、売上142億ドルを予想していた。これらはそれぞれ、10.6%および2.3%の下降である。
さらに数字を挙げると、純利は31億ドル、粗利率は63%だ。今期の配当金は11億ドル、また自社株3600万株を10億ドルで買い戻している。
科目明細
数字は重要だが、その裏も知る必要がある。細かく見ていこう:
- PCグループの売上は85億ドルで前四半期から13%上昇した。一方、同社のクライアントコンピューティンググループは前年同期に比べて7%も減少した。周知のごとく、PCは低迷が続いている。
- そのほかのグループはそれぞれ前期比で成長し、3つのうち2つは前年同期比でも上昇した。つまり、Intelの、チップをラップトップに貼り付けない部門は、いずれも堅調である。その中で比較的弱いのはソフトウェアグループ、逆にデータセンターグループは前期比8%、前年同期比で12%伸びた。
- データセンター部門の売上41億ドルは、Intelの全グループの中で二番目に大きい。
期末の現金(短期投資等を含む)は140億ドルとなり、前記および前年同期よりも大きくて、たいへんよろしい。
PC市場
これについては下表に詳しい。決算報告からの引用である:
前年同期比
-ノートブックは台数で14%減
-ノートブックの平均単価は4%増
-デスクトップは台数で15%減
-デスクトップの平均単価は8%増
-タブレットは800万台で39%減
2015/1-9月対2014/1-9月
-ノートブックは台数で8%減
-デスクトップは台数で18%減
-デスクトップ平均単価は6%増
-タブレットは2600万台で7%減
ご覧のように、あまり良くない。PC市場は大きいし、選手も多いが、上の数字をみると他のOEMたちやMicrosoftなども、おそらくだめだろう。
ガイダンス
ガイダンスというより、展望かもしれない。同社が予想する年末商戦四半期の売上は148億ドルだ。前期比増分は、いつもクリスマス期に多いPCの売上見込みだろう。
粗利率は100ベーシスポイント落ちて62%と予測している。要するに利益率は今四半期とあまり変わらない。
Intelという企業は、いまだに過渡期である。PCの落ち込みを補う新たな収益源を探している。しかしPCの衰退はIntelの責任ではなく、市場全体の動向だ。
Intelの株価は、時間外取引においてもほぼフラットだ。