経済のバックボーンを形成する中小企業の多くは、ITニーズに対応できるだけのリソースがない。たとえばレストランの経営者は、おそらく経費を削減するためにITの専門家と契約し、この手の仕事を外注しているだろう。
POSレジや新しいコンピューター、プリンターなどを購入したり、従業員にビジネス用メールアドレスを割り当てたりする必要がある度に、彼らは信頼できるITアドバイザーに連絡を取り、契約している業者を通じて、ビジネスに必要な製品やサービスを確保する。
「中小企業は、顧客の応対に集中しているため、ビジネスニーズに合った適切なテクノロジーを選択するための時間が取れなくなってしまうことがよくあります。そのため中小企業のテクノロジーニーズについて信頼できるアドバイザーの役割を担うITチャネルパートナーが増えています」と、Zomentum(ゾメンタム)の共同創設者であり最高経営責任者であるShruti Ghatge(シュルティ・ガットゲ)氏は語っている。
ITアドバイザーは、企業の売上を支える上で非常に重要な役割を果たしている。Microsoft(マイクロソフト)のような大手企業でさえ、売上の多くを牽引しているのは再販業者のパートナーたちだ。しかしこれらの専門家は、未だにレガシーツールを使用している。
3年前に設立されたZomentumは、ハイパーローカルIT市場を促進するための効果的な販売チャネルとして機能する強力なITパートナーネットワークの構築を目指している。同社は米国時間2月16日、シリーズAラウンドで、既存の投資家であるElevation Capital(エレベーション・キャピタル)、Accel(アクセル)、Greenoaks Capital(グリーンオークス・キャピタル)から、1300万ドル(約13億8000万円)を調達したと発表した。Eight Roads Ventures(エイト・ローズ・ベンチャーズ)も参加したこのラウンドによって、Zomentumのこれまでの調達額は1710万ドル(約18億1000万円)となった。
社内調査によると、Zomentumのプラットフォームを利用しているITパートナーは、平均でドキュメントの作成が70%速くなり、取引の数が2倍近くに増え、取引額が600%増加し、コンバージョンは2倍に増加していると同社は述べている。
「AIとデータサイエンスを活用することで、これらのチャネルパートナーにビジネスインサイトを与えることができると、私たちは考えています。私たちのパートナーとその顧客が、AIで可能になるビジネスインテリジェンスを活用し、実用的な洞察を得て、スマートな意思決定を行うことができるようになってもらいたいのです。こういうことは、これまで大企業しかできませんでした」と、Zomentumの共同創設者であり最高技術責任者であるRahil Shah(ラヒル・シャー)氏は声明の中で述べている。
現在、Zomentumの顧客は80%以上が米国にいるという。ガットゲ氏は、このスタートアップ企業が新たな資本を投入して、市場でのプレゼンスを拡大し、vCIO、QBR、アセスメントなどの機能を備えた製品の提供を拡大していくと語っている。
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画像クレジット:Zomentum
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(文:Manish Singh、翻訳:Hirokazu Kusakabe)