Kickstarterが利用規約を改定、失敗したプロジェクトの法的位置づけを明確化

人気のクラウドファンディングサービスKickstarterが今日(米国時間9/19)利用規約を改定して、プロジェクトが破綻した場合の条項をより明確にした。この改定はFTCの新しい規則に沿ったもので、オンラインの小売サービスは、製品を30日以内に発送できず、顧客がそれ以上の遅れに同意しなかった場合は返金すべし、と定めている。Kickstarter自身はもちろんオンライン小売サービスではないが、しかし製品を売るためのプラットホームを提供している。

[Update: KickstarterはFTCとの関係を否定し、次のように述べた: “利用規約の改定は何か月も前から進めており、しかもそれは、直截で明快な操業を目指してきた長年の努力の成果である”。つまり同社は、利用規約の改定はFTCの新しい規則への対応努力ではない、と言っている。]

Kickstarterの改定規約第4項は、顧客はプロジェクトを支援することによって、彼らとプロジェクトの作者とのあいだの法的合意を形成しているのであり、Kickstarterはそれに関与しない、と言っている。

Kickstarterの免責条項としては、これだけで十分だろう。プロジェクトが破綻して製品が発送されず、返金もされなかったときでも、Kickstarterは法的に無関係となる。

ただしこの改定規約でKickstarterは、プロジェクトが失敗したときのプロジェクトの作者の支援者に対する誠実な説明義務と、資金の使途(または今後の方針変更のための予定使途)に関する情報開示義務を定めている。方針変更の場合は、あらたな期限も示さなければならない。

またKickstarterはプロジェクトの作者に対して、支援者とのコミュニケーションにおいて重大な虚偽のない公明正大さを求めている。詐欺行為は許さない、ということ。

さらに今回の改定利用規約は、約束を果たせなかった作者は、支援者による法的行為の対象になることもありえる、と明記している。訴訟などの可能性は前からあったが、これまでの利用規約はそれについてまったく触れていない。

この新しい利用規約は2014年10月19日以降にローンチされるすべてのプロジェクトに適用される。

同社はまた、改定規約は文章を簡明に読みやすくし、以前あった“法律的ジャーゴン”の多くを削除した、と言っている。

改定利用規約の全文を、ここで読める。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))