LinkedIn は、3億5000万人の社会人が利用するSNSだ。LinkedInはこれまでも教育機関にアプローチし、特に社会へと飛び立とうとする学生を取り込むための施策を打ち出してきた。そして今日新たに、LinkedInのビジネス戦略の新しい一幕が公表された。LinkedInのセルフサービスウィジェット だ。LinkedInのサイトを訪れなくとも、資格や単位などの情報をプロフィールに追加できるウィジェットが、今度は単科大学や総合大学のウェブサイトに登場する。
このプログラムには、13の教育機関が参加する。アリゾナ州立大学、 Kaplan University、カリフォルニア大学サンディエゴ校、 ヴィラノヴァ大学、ジョージ・ワシントン大学、 Full Sail University、イギリスのマンチェスター大学、イギリスのケンブリッジ大学、 インドネシア大学、イギリスのオープン大学、アルゴンキン・カレッジ、 慶應義塾大学、そしてメルボルン大学だ。
これは、昨年ローンチしたプログラムを大学にも提供し始めた形だ。Lynda.com、CourseraやMicrosoftといった、オンライン学習サイトと組む所からこのプログラムは始まった。LinkedInは、他にも若いユーザーを取り組む動きを見せている。高等教育機関の専用プロフィールページを作成できるようにし、LinkedInを使用できる年齢を13歳まで引き下げた。また学生ユーザーが通いたい学校を探すツールも提供している。
これらの施策の効果は現れているようだ。LinkedInは私たちに、大学生と最近大学を卒業した社会人が現在4000万人もLinkedInを利用していると明かした。またこの年齢層のユーザー数も急速に伸びていると話した。
今回発表した機能により、単価大学や総合大学は、大学のページにLinkedInのウィジェットのボタンを大学のサイトやメール内を入れることができる。在校生も卒業生も、そのウィジェットからLinkedInのプロフィールの学歴の箇所に修了した単位などの情報を追加することができる。
この新しい機能には3つの利点がある。修めた単位などの情報を入れることで、プロフィールの閲覧数が10倍になるとLinkedInは話した。プロフィールがより多く閲覧されるだけでなく、つながっているユーザーには、ユーザーがプロフィールを更新する度に通知が届く。そうすることで、より認知度が高まるだろう。
大学側としては、在校生と卒業生との接点が増えることになる。資金繰りが厳しい高等教育機関にとって、卒業生とのつながりを持つことは、ユーザーが卒業校を思い出し、募金を行う際にも有利に働く可能性が高まる。
LinkedInは、このウィジェットを使用することで「少ない手間で生徒と長期に渡ってつながりを持つことができる」と説明している。
そして、3つ目はLinkedIn自身にとってのメリットだ。LinkedInは、ユーザーをサービスに惹き付け、彼らが継続的に内容を更新し、サイトに度々訪れるようにしたい。この機能の導入は、それを促す方法の1つである。
TwitterやFacebookは、サードパーティーのサイトなどにツイートやコメント欄を表示させたことにより、自社の認知度やユーザーのソーシャルネットワークの効果を高めてきた。LinkedInは、プロフィールを入力できるウィジェットを開発することにより、プロフィール情報のネットワークをサードパーティのサービスに活用していくことを視野に入れているのだろう。このような動きから、LinkedInは今後、学歴や修了科目を記録するだけのサイトに留まらず、ユーザーが科目修了証明自体をオンラインで取得できる場として展開する可能性も考えられる。
今回の機能によりLinkedInは、より多くのユーザーの情報を収集することできる。そうすることで、彼らのことが分かり、 採用活動を手伝うLinkedInのTalent Solutions事業やサイトの広告の効率を改善することができるだろう。今回のウィジェットと前のバージョンのどちらに関しても、大学は無料でサイトに組み込むことができるとLinkedInは公表している。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ facebook)