MesosphereがMicrosoftの買収プロポーズを蹴って評価額6億ドルの新たな資金調達ラウンドを準備中

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オープンソースのApache Mesosプロジェクトを母体とする商用サービスMesosphereが今、評価額を6億ドルと大きく更新して新たな資金調達を行っているようだ。

現状はまだ情報筋からの話に過ぎないので、公表された時点ではもっと大きな額になっている可能性もある。しかしThe Informationによると、この調達ラウンドは、Microsoftによる買収が破談になった直後に始まっており、そのときのM社の評価額を大きく上回る3億ドル以上を同社は今求めているらしい。

こういうケースでは複数の商談が並行して進み、互いに相手を交渉の材料として利用しあう戦法になりがちだ。したがってその過程で大きくふくらんだ額が、そのまま最終的な額になるとは限らない。

オープンソースプロジェクトApache Mesosと商用サービスMesosphereとの関係は、Hadoopとその商用サービスClouderaの関係に似ている。Mesosphereを利用すると大きなデータセンターをあたかも単一のリソースプールのように管理でき、ジョブが増えれば新たに仮想マシンを立ち上げる、といった低レベルを、ユーザは扱う必要がない。ユーザはまるで単一の仮想マシンから得られるような効率をデータセンター全体に亙(わた)って得られ、単純にどんなリソースでも利用できる。

Mesosphereのユーザインタフェイスとしては単一のリソースプールだが、もちろん楽屋裏ではジョブを複数の仮想マシンに分散し、それらをクラスタ化して管理する仕事が行われている。ユーザから見れば、データセンターの全体が一台の仮想マシンであるかのような、仮象になる。今日のアプリケーションは複数のクラウドベースのサーバに分散してデプロイされ、実行効率を上げていることが多いが、Mesospereがデータセンター全体のユーザインタフェイスであるかぎり、ユーザであるIT部門はそのあたりの細部に関わる必要がない。Apache Mesosにかぎらず、通常、オープンソースのパッケージそのものは、そこまでの利便性は提供していない。複雑難解なHadoopを使いやすくしてくれる、というClouderaやRed Hatなども、そういうタイプの商用サービスだ。

ClouderaやMesospereのようなサービスはいわば、オープンソーステクノロジの応用系(‘アプリケーション’)であり、そのことがユーザを惹きつける。MicrosoftやNvidiaは結婚まで申し込んできたが、もちろんそうなれば、単純な投資よりもややこしい話になる。一方今同社が求めているラウンドの額は、情報筋によると500万ドルあまりで、投資家にはMicrosoftやIntelも含まれるらしい。

同社は昨年10月のラウンドで3600万ドルを調達している。そのときの投資家は、Andreessen Horowitz、Khosla Ventures、Fuel Capitalなどだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

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TechCrunch Japan

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