今日(米国時間4/23)、Microsoftは第3四半期(会計年度)の決算を発表した。売上は217億ドル、一株当たり利益は0.61ドルで、アナリストの予測、売上210.6億ドル、一株当たり利益0.51ドルをそれぞれ上回った。株価は時間内取引で1%、それに続く時間外取引で3%弱アップした。
対前年同期比では売上は6%アップしており、営業利益は66億ドル、粗利益146億ドル、現金および現金等価物期末残高は954億ドルだった。
以下、各部門別に概要を紹介する。.
SurfaceとWindows Phone
今期のSurfaceの売上は7億1300万ドルで対前年同期比で44%アップ。ただしクリスマス商戦を含む第2四半期には届かなかった。Lumiaハンドセットは860万台販売され、ハンドセット事業は14億ドルの売上となった。
クラウド
Office 365は今期、一般ユーザーに大きく浸透した。直前の第2四半期に比べて契約者は35%アップし、1240万人となった。
検索売上は21%アップとなっているので、おそらくBingの赤字幅は縮小したものと思われる。
Microsoftの商用クラウドの売上は対前年同期比106%のアップ。通年換算ベースで63億ドルとなり、第2四半期の55億ドルからも大きく伸びた。
Windows
WindowsのOEM売上はプロ版で19%ダウンしたが、これは前期にWindows XPのサポート終了に伴う売上増大の反動だ。Windowsのボリューム・ライセンス売上も2%ダウン。一般消費者向けWindows OEMの売上ダウンはさらに大きく26%となった。Windows 10のリリースを間近に控えて、MicrosoftはWindows 8.xの売上増大にさして力を入れていないということは考えられる。しかしWindows部門は依然としてMicrosoftにとってきわめて重要な事業の柱だ。
Office
Officeの売上は対前年比で2%ダウしたが、為替変動がなければ1%アップしていたはずだった。Micorosoftはこの不振の原因を「Office 365への転換に伴う過渡期であることと、XPのサポート終了に伴うビジネス向けパソコンの販売台数の低下」によるものと説明している。
要約
アナリストの予測を上回る好調な四半期だった。エンタープライズ、一般ユーザー、両方の部門でクラウドからの売上が急増したことが利益確保に貢献した。現在、株価はアップしているが、前回の決算発表では9%ダウンしたのを取り戻すまでには至っていない。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)