米国の最高機密スパイ法廷、外国情報監視裁判所(FISC)は、国家安全保障局(NSA)の通話記録捜査プログラムの法的正当性を、ついに公表した。裁定によると、通話記録は一つ残らずテロ対索に関連するものであり、よってNSAがこれを一括入手したことは合法である、と裁判所は判断している。恐らく最も重要なのは、NSAのデータ収集理由に対して通信会社が異議を申し立てなかったことだろう。
FISCのClair Eagan判事は、NSAが愛国者法第215項の下で通話記録(メタデータ)を収集することが可能である理由を、次のように説明した。「権限を与えられた捜査の一環として、既知および未知の国際テロリスト諜報員間のつながりを識別するためには、通信会社のメタデータを一括収集する必要がある。よって収集された情報の生成は第215項の定める関連性基準を満たしている」
具体的には、裁判所が拠り所としたのは、1976年の「Smith vs Maryland」裁判で、発信者は第三者(通信会社)を利用して信号を送っているので全面的プライバシーを期待していない、とされた判例だ。加えて、政府は特定の番号を「捜索」しておらず、一括収集しているだけである。
「最高裁は、個人はダイヤルした電話番号のプライバシーに対して合法的期待を持っておらず、よって政府がそのダイヤル情報を入手することは〈捜索〉ではなく、令状を必要としないと判断した」と同判事は説明した。
恐らくさらに重要なのは、どの通信会社もこの裁定に異議を唱えていないことだ。「現在にいたるまで、一括電話メタデータ作成の命令を受けたデータ所有者から、そのような命令に対する異議申し立てがなされたことはない」と裁定は説明している。「実際、第215項命令の受令者の中に、そのような命令の合法性について異議を唱えた者は、そのための明示的法的手順があるにもかかわらず、存在しない」
当然ながら市民権グループは激怒している。「電話会社が利用者のために立ち上がらなかったことに失望している」と、電子フロンティア財団のKurt Ospahl弁護士はWiredに伝えた。
オバマ大統領は、NSAの監視プログラムの抜本的改訂を約束し、現在独立調査委員会からの提案を待っている。何らかの改訂は同委員会の成果を待ってからになりそうだ。
[画像提供:Flickr User Steakpinball]
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(翻訳:Nob Takahashi)