地球規模のブロードバンドインターネット衛星コンステレーションの配備を検討しているさまざまな企業のうちの1つが、宇宙における既存事業に34機の衛星を追加する。OneWeb(ワンウェブ)は米国東部標準時間の2月6日午後4時42分(日本時間の2月7日午前6時42分)、Soyuzロケットで衛星を打ち上げる。この新しい衛星は、昨年2月に軌道に投入された6機の衛星に加わる。
OneWebは、最終的には少なくとも650機の衛星を低軌道で運用したいと考えており、これにより地上の顧客にインターネットサービスを提供する。打ち上げサービスを提供するArianespace(アリアンサービス)は、OneWebのために2021年末までに最大19回のミッションを遂行し、今年中にもパイロットテスト用の接続サービスが開始され、来年には本格的な商用サービスを開始する予定だ。
OneWebは昨年、12億5000万ドル(約1400億円)の資金調達を行い、その総調達額を34億ドル(約3700億円)に引き上げ、大量生産と導入フェーズのコストをカバーする。なお、資金の大部分はソフトバンクから調達している。今回の打ち上げは年内の最初のテストを開始するのに大いに役立つだろうが、一方でSpaceX(スペースX)はすでに独自のStarlinkプロジェクトのために240機の衛星を打ち上げており、さらに60機の衛星を次々と打ち上げることから、衛星ブロードバンドインターネットサービスの競争は激化している。もちろん、SpaceXは独自の打ち上げ能力を所有しており、その展開を有利にしている。
一方、Amazon(アマゾン)は現在「Kuiper」という開発コードで同様のプロジェクトを進めているが、衛星の軌道投入はまだ始まっていない。OneWebは、海運、航空、企業、政府機関の顧客をターゲットにしており、Swarm TechnologiesやKeplerのような他の小さなスタートアップ企業も同様だ。これらの事業者がサービスを始める際には、市場投入のスピードが重要な要素となるが、潜在的な市場は巨大であり、複数の業界にまたがっているため、最終的に複数の勝者が生まれる可能性が高い。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)