【抄訳】
モバイルの信号を地図に落とすマッパーサービスOpenSignalが、良い接続を求めるユーザを助けるためにWiFiホットスポットをマップするアプリをローンチした。同社は2013年に、クラウドソーシングした携帯電話ネットワークのデータから天気予報情報を拾い上げて地図に落とすアプリをローンチしたが、今回は同社のクラウドソーシング努力の第二弾である。
前の天気予報マッパーの名前がWeatherSignalだったのに対し、今回の新しいアプリはWifiMapperという名前だ。今日はiOSバージョンのローンチだが、約1か月後にはAndroidバージョンも出す、と協同ファウンダでCEOのBrendan Gillが言っている。
アプリは無料で、はじめは、OpenSignalの既存のアプリのユーザたちのネットワークが作り出したWiFiホットスポットのデータベースに依存する。
“データはこの4年間、最初はモバイルのネットワークから、次いでWiFiのネットワークからクラウドソーシングしてきた。あのアプリケーションは1500万近くダウンロードされた”、とGillは述べる。さらに加えて、“うちが集めたWiFiネットワークのデータベースは、たぶん世界最大だと思う”。
App Storeにはすでに、さまざまなWiFiホットスポットマッピングアプリがあるが、Gillが言うように、OpenSignalのWifiMapperはまずそのスケールで他を圧している。“そのほかのWiFiアプリに比べると、うちが集めたデータの規模は、はるかに大きい”、と彼は主張する。
OpenSignalのアプリのアクティブユーザは全世界で約150万、そして彼らのアプリから、この新しいWiFiホットスポットマッピングアプリにデータがやって来る。今そのデータベースには、5億近いホットスポットが載っている。
WifiMapperのもうひとつの大きな差別化要素は、無料のWiFiホットスポットと有料のホットスポットを区別できることだ。それらは色分けされるから、たとえばカフェやバーの無料のWiFiホットスポットを見つけることもできる。カフェとかバーといった情報は、Foursquareの位置レビューデータを利用して入れている。
“うちが作ったインテリジェントなアルゴリズムが、そうやってWiFiを分類する。うちのデータベースに5億のホットスポットが載っていても、その多くはユーザが実際に使えないものだ。だから、どれが無料かを見分けるアルゴリズムが重要なのだ”、とGillは語る。
“またそのアルゴリズムは、ホットスポットがある実際の場所も調べるから、そこがカフェであるとか、バーである、空港である、なども分かるのだ。そのお店に関するコメントも、表示される。それらも、やはり元ネタはFoursquareの場所データベースだけど”。
さらなる差別化要素として、OpenSignalのWiFiホットスポットマッパーではホットスポットのクォリティが分かる。“うちのアプリはWiFiのスピードやレイテンシなど、ホットスポットのパフォーマンスデータを継続的に調べている。だから長期的な目標は、WiFiデータベースの決定版になることではなくて、無料で快適で速くて混んでいないWiFiホットスポットを見つけるアプリになることだ。そこまでやるアプリは、ほかにないと思うね”、と彼は述べる。
WiFiホットスポットが無料か否かを調べるためにはクラスタリングのアルゴリズム〔k平均法など〕を用いて大量のシグナル(位置情報など)を解析する。たとえば、そこがオフィスや居住地でなくバーやカフェなら、無料だろう、と見当をつける。WiFiネットワークの名前も、検討の素材にする。また、ログイン後のリダイレクトがあれば、それは有料ゲートウェイであるという兆候だ。
以上のように大量の情報処理を自動的に行っているが、ローンチ後にはユーザのクラウドソーシングへの参加により、もっと多くのWiFi情報が得られるはずだ。
【後略】