Oracle、マーケティングクラウドでSalesforceに先手を打つ

編集部注: Tom Leeは、Fliptopの販売・事業責任者。

Dun & Bradstreetとの提携に続くDatalogix買収の発表は、Oracleがデータ駆動型マーケティングに本格進出しようとする積極的攻勢の証しだ。2014年4月にSalesforceは、同社のマーケティングクラウドにDatalogixを加えた。おそらくこのOracleによる買収は、Salesforceの一部の人々にとって悲しいクリスマスプレゼントになっただろう。

昨年はマーケティングクラウド・ソリューションが華々しく売り出された年だった。あらゆる分野におけるマーケティングの効果を測定し最大化することを約束する統合ソフトウェアだ。OracleのData Cloudは、成長するこのジャンルに対する同社の答であり、Adobe、Marketo、Salesforce、SAP、そしてIBMも、大企業向けワンストップソリューションをそれぞれ提供している。独自のクラウドプラットフォーム構築にあたり、Oracleは近年激しい買収攻勢をかけてきた ― Eloqua、Responsys、BlueKai、Compendiumらを取り込んだ。

OracleがDatalogixを買うことを予想した人は少ない。実際、多くの人々はFacebookが買収するものと考えていた。あれだけの消費者データを持ちながら、FacebookはDatalogixの顧客である。Datalogixの買収はOracleの方向転換を明確に示すものであり、LinkedInのBizo買収と対比する人もいる。データが汎用部品化する今、企業はターゲティングとアトリビューションを組み合わせる方法を求めており、マーケティングクラウドはこれを解決する方法を提供しようとしている。

アトリビューションは難問だ。潜在顧客も既存顧客も、購買に至る過程であまりにも多くブランドと接する機会を持ち、マーケターは様々な投資を効果的に振り向ける方法を見つけるのに苦心している。OracleのData Cloudをはじめとするマーケティングクラウド・ソリューションは、こうした苦痛を和らげる手助けをするものだが、旧来の縦割りシステム同志でいかにデータをうまくやり取りできるか、またマーケターがどんな価値を得られるかは、現時点では見えていない。

そして、昨年あれだけマーケティングクラウドが宣伝された後にも、特化したソリューションは依然として出現し続けている。果たしてこれが、ビッグプレーヤーたちはまだ万能型ソリューションの期待に答えられていないことを表す兆候なのかどうかは、まだわからない。

マーケティングクラウドを単なるリップサービスで終らせないために、サービス提供者は顧客のあらゆる識別データ ― cookie、メールアドレス、URL、IPアドレス、ソーシャルハンドル、モバイル等々 ― をつなぎ合わせ、縦割りのマーケティングアプリケーションの橋渡しを行い、このすべてを見渡す洞察を加える必要がある。データはこのための主要コンポーネントであり、Oracleはこの点に関して抜け目なく動いていると思われる。今後のSalesforceの反撃が見ものだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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