新しいOS Xへのアップグレード価格を無料としたのが、速やかなアップグレードを促そうという狙いによるものなのであれば、その狙いはうまくいっていると評価できそうだ。新しいOS X MavericksはMountain Lionをはるかに上回る市場浸透率を示しつつある。
NetMarketShareによると全PCの中でのOS X Mavericks率は0.84%となっているのだそうだ。全PC中OS Xの割合は7.73%で、その中では10.8%という割合になっている。ちなみにこの成績はMavericksは投入後10日で実現したものだ。ChikitaによるとMountain Lionが同程度の普及率を達成するには1ヵ月ほどかかった。
但し、こうした類のデータには少々ずれがあることも気に留めておいて良いだろう。たとえばChikitaのデータによればMavericksが10%を超えたのは、NetMarketShareのデータよりも早い時期となっている。しかしいずれにせよMavericksがダントツの速さで普及していることは間違いない。
たしかに全体を見渡せば、Mavericksのシェアは、全体の中で1.72%のシェアを獲得しているWindows 8.1(こちらもやはり10月に登場してきた)の半分ほどのシェアに過ぎない。Windows 8.1にアップグレードできるのはWindows 8の利用者だが、このシェアは8%程度となっている。Mavericksの方は、全体で7.73%のシェアとなるOS X内での話であるわけだ。すなわち、アップデート可能となる母体の規模がそもそも異なっている。さらにWindows 8.1については、予め搭載しているデバイスも売れ始めている。そうしたわけでWindows 8.1の方の伸びがより大きくなっているわけだ。
しかし、ある面ではMavericksがWindows 8.1を凌駕しているということも言えそうだ。
利用可能なMacを持っている人すべてにMavericksを無料で提供するというのは、広い普及率を目指す上で非常に効果的なことです。リリースされて数週間のうちに10人中1人が10.9を利用するようになりました。Windows 8.1の方は50人に1人の割合です。10人に1人という割合について言えば、Windows利用者の10人に1人しかWindows 8.xを利用していません。AppleはMicrosoftが1年かけて行ったことを、わずか数週間で成し遂げたわけです。
AppleもMicrosoftも、普及の速さを好感していることだろう。11月の終わりまでには、また新しい移項比率データが出てくることになる。それをみて、また何か面白い兆候を見ることができればと思う。
Top Image Credit: Apple
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(翻訳:Maeda, H)