Otriumがシーズン末ファッション市場で約130億円を調達

OtriumはシリーズBラウンドで2600万ドルを調達した翌年に、1億2000万ドルを調達している。BONDと以前からの投資家であるIndex Venturesがこのラウンドをリードした。また、既存の投資家であるEight Roads Venturesもラウンドに参加している。

Otriumのコンセプトは非常にシンプルだ。シーズンが終わるとブランドはそれらの商品をOtriumに掲載し、販売を続けられる。また同社は現在はヨーロッパで展開しており、多くのブランドが独自のシーズン末セールを行っている。しかし、このモデルにはいくつかの制限がある。

これらの企業は多くの場合、そのような方法で在庫をすべて売却することはできない。さらに最も高級なファッションブランドは、自社の店舗で商品を値下げすることを必ずしも望んではいない。生産された多くの衣類が売れ残っているのはそのためだ。また売れ残ったままだと、それらの商品はしばしば廃棄されてしまうことも多い。

Otriumはそのような商品の販売チャネルを増やすことができる。シーズン末の少ない在庫を複数の店舗で管理する必要がないので、オンラインでの販売は非常に理にかなっている。なぜなら1つの大きなオンライン在庫があれば十分だからだ。

また古いアイテムの販売を嫌がるブランドもあるため、Otriumはファッションブランドとできる限り友好的になろうとしている。ファッションブランドは価格設定、マーチャンダイジング、余剰在庫の可視化をコントロールすることができる。

Otriumは最近、高度な分析機能もローンチした。これは、ブランドが毎年入手可能であるべき定番商品を特定するのに役立つというものだ。

共同創業者で最高経営責任者を務めるMilan Daniels(ミラノ・ダニエルズ)氏は声明で、「今後数年の間にファッション業界はリバランスがすすみ、ブランドが毎年販売する象徴的な商品がより多くの売り上げを牽引し、季節ごとの新製品への依存度は低くなると考えています」と述べた。

これは関係者すべてにとってメリットがある。Otriumはより長く愛されるアイテムを販売することができ、ファッションブランドはファストファッションのコレクションをうまく補完するような定番アイテムのコレクションをゆっくりと構築できる。

米国時間3月31日の資金調達ラウンドで、Otriumは米国への進出を計画している。また同社は現在、Karl Lagerfeld、Joseph、Anine Bing、Belstaff、Reiss、ASICSなどの有名ファッションブランドと提携している。

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画像クレジット:Otrium

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(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter

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TechCrunch Japan

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