PinterestがシリーズEで大金$225Mを調達(国際展開を本格化), 企業評価額は$3.8Bに

AllThingsDの報道を本誌が確認したところによると、Pinterestが巨額な資金調達ラウンドを完了した。それはFidelity Investmentsがリードした2億2500万ドルのラウンドで、対応するPinterestの企業評価額は38億ドルだった。これまた、若い企業にしては大きな評価額だ。

このラウンドにはこれまでの投資家、Andreessen Horowitz、FirstMark Capital、Bessemer Venture Partners、Valiant Capital Managementらも参加したが、もっとも最近の投資家である楽天は参加しなかった。この日本のeコマース巨人は2012年5月に1億ドルを投資している。

2012年5月のときは、Pinterestの評価額が15億ドルで、今回の半分以下だった。1年あまりで時価総額が23億ドル増える、という快挙だ。

この資金は国際展開に充てられる。同社は最近、イタリアとフランスとイギリスの、それぞれ国別担当マネージャを雇用した。

そのほか、資金は“人材”と“技術”の確保にも投じられる。今後Pinterestは、現金成分を含む株式取引で、多くの小企業を買い上げるだろう。Pinterestが調達した資金総額は5億6500万ドルになる。

Pinterestはこれからどうやって、38億ドルにふさわしい企業になるのだろうか? その答は、同社独特の広告モデルにあるのかもしれない。広告のインプレッションや、モバイルでは稀なクリックで課金しても、その稼ぎは知れている。でも、広告のクリックではなく、広告が購入に直接結びついたらマージンをいただくというPinterestの売上共有モデルは、今の企業評価額に見合った収益をもたらすかもしれない。

しかしこの評価額では、もはやPinterestはどこかの買収の対象ではなくなった。IPOをするか、それとも別の出口を探すか、しかないだろう。

アップデート:

Pinterest自身も資金調達とその投資家と評価額を確認した。協同ファウンダでCEOのBen Silbermannは、AllThingsDに次のような声明を送った:

“弊社は誰もが自分の未来の構想を得られるためのサービスでありたい。その未来は、明日の夜のディナーでも、来年の夏休みでも、いつの日かのご自分の夢の家でもよい。今回の新たな投資によって弊社は、その目標を一層強力に追求することができる。”

声明の中には、いくつかの数字もある:

  • 新規の資本は国際展開などの企業目的に充てる。今年は海外部門の利用数が125%伸びたが、この勢いにさらに油を注ぐ必要がある。Pinterestは最近、イギリスとフランスとイタリアに進出したが、年内にあと10か国でローンチする予定である。
  • Pinterestの中核的なサービスへの投資を行う。とくにモバイル部門は今年50%成長し、今では利用総数の3/4を占める(対してLinkedinの発表ではモバイルは38%だ)。
  • 収益化の開発を継続する。今月の初めには最初のテストを開始したが、今後はグローバルな事業として展開していく。
  • 技術的インフラストラクチャへの資本投下によりサービスの高速化を図る。また信頼性と効率性の向上にも努める。

記事協力: Alexia Tsotsis, Josh Constine

上部画像クレジット: Flickr

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))