$35/$25の汎用マイコンボードRaspberry Piはすでに100万台あまり売れているが、しかしそのユーザの大半は、合衆国やイギリスの電子工作マニアたちだ。でもファウンダがこのプロジェクトに対し最初に抱(いだ)いたミッション: “次世代のプログラマを啓発し育てることは、まだ強く生きている。たとえばここでご紹介する、Indiegogoのプロジェクトは、アフリカの農村の小学校にPiを使ったコンピュータ-教室を作ろうとしている。
今年の初めにRaspberry Pi Foundationが紹介したベルギーのボランティア団体は、大量のPiをカメルーンに持ち込んで、農村の学校にコンピュータ教室を作ろうとしていた。Piは低価格で消費エネルギーも少なく、またオープンソースソフトウェアへの世界中からのサポートもあるため(特定の専門家を要せず)、開発途上国の児童生徒達が使う最初のコンピュータとして大々的に普及してもおかしくない。ただし最初のきっかけとしては、ハードウェアの無償提供があることが、望ましい。そんなボランティアプロジェクトの一つが今、IndiegogoでPiの大量購入のための資金を募集している。
今回は対象国がカメルーンではなくてスワジランドだが、ボランティアたちはSidvokodvo Nazarane Primary Schoolという小学校にコンピュータ教室を作ろうとしている。求めている資金の総額は2550ドルだが、それは10台のRaspberry Piと、それらをラップトップ的に使うためのMotorola製Atrixドックだ。この組み合わせなら、別途モニタやキーボードを買わなくてもPiをスタンドアロンのマシンとして使える。もちろん、コネクタやスペアパーツの類も、最初から買っておかなければならない。
資金集めは順調で、〔日本時間8月22日お昼の12時現在〕まだ締切りまで20日あるがすでに2660ドルの協力出資が約束され、目標額を上回っている。たくさん集まれば、そのぶん、買えるPiの台数が増える。スイスで活動しているアメリカ人のボランティアPiers Duffellによれば、Piを使用するそのコンピュータ教室で子どもたちがまず経験するのは、キーボードを使用するテキスト入力、ワープロソフトの利用、オフラインバージョンのWikipediaにアクセス、Khan Academyで算数/数学を勉強、などなどだ。そのあと、プログラミングの浅瀬で裸足で遊んでもらう。こうして、世界中の子どもたちがプログラミングの技能を身につける。それこそが、Piのオリジナル作者たちが最初に願い、彼らの組織Pi Foundationが今でも願っていることなのだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))