Salesforce(セールスフォース)の元デザイン研究上級研究員で2021年2月始めに退社したCynthia Perry(シンシア・ペリー)氏は、自身の辞職届けをLinkedIn(リンクトイン)に掲載し、彼女に対する会社の不快な対応を詳細に記した。Protocol誌が最初に報じた。文中、ペリー氏は黒人である彼女が在籍中「無数のマイクロアグレッション(自覚なき差別)と不平等な扱い」を経験したことを訴えた。
最終的にペリー氏は会社を辞め、その理由について彼女が一部の社員らから、「正気ではないように見せかけられ、操られ、いじめられ、無視され、ほとんど協力を得られなかった」ためだと語った。相手の名前は明らかにしていてない。
「Salesforceは、私にとって安心して仕事に来られる場所ではありません」と彼女は書いた。「そこは本当の自分でいられる場所ではありません。そこはこれまで自分を投じてきた場所ではありません。そこはチャンスに満ちた場所ではありません。そこは万人が平等な場所ではありません。そこは健全な生活が尊ばれる場所ではありません」。
Salesforceは平等の重要性を長年主張してきた。2016年、SalseforceはTony Prophet(トニー・プロフェット)氏を史上初の最高平等責任者に任命した。その約1年前、CEOのMark Benioff(マーク・ベニオフ)氏は、同社の多様性に関する最大の関心事は「女性の問題」だと語っている。
Salesforceはジョージ・フロイド氏の死亡の後、黒人支持を表明した数ある会社の1つだった。
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「今、私たちはこれまで以上にお互いを仲間として助け合い、正義と平等のために声を上げなくてはなりません」と当時同社はツイートで述べている。
しかし会社内を見ると、Salesforceでは米国において黒人はわずか3.4%であり、管理職の黒人はわずか2.3%であることを2020年11月のダイバーシティレポートが示している。
「プライバシー上の理由から、従業員の個人的問題についてはコメントできませんが、『平等』は当社にとって最重要な価値の1つであり、22年ほど前に創業して以来、会社の内外両方でその推進に専心しています」とSalesforce広報担当者がTechCrunch宛の声明で語った。
ペリー氏の1件は、テック企業での不快な経験について黒人女性IT技術者が意見を述べた最新事例だ。2020年、Ifeoma Ozoma(イフェオマ・オゾマ)氏とAerica Shimizu Banks(エアリカ・シミズ・バンクス)氏はPinterestの人種差別と性差別を訴えた。その後、Timnit Gebru(ティムニット・ゲブル)博士はGoogleのAI部門における多様性問題について発言したことで解雇されたと語った。それはGoogleの元多様性採用担当者、April Curley(エイプリル・カーリー)氏が、会社を「人種差別のでたらめ」と非難したことでGoogleが自分をクビにしたと主張した直後のことだった。
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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:Salesforce、差別
画像クレジット:Ron Miller
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(文:Megan Rose Dickey、翻訳:Nob Takahashi / facebook )