名刺管理システムを導入したいけれど、コスト的に難しいと悩んでいた起業家諸君に朗報だ。
法人向け名刺管理サービス「Sansan」などを展開するSansanは10月2日、個人向け名刺管理アプリの「Eight」に企業向けの有料プラン「企業プレミアム」を追加すると発表した。
今日からEightに追加される企業プレミアムは、おもに社員数が20名前後の小規模事業者やスタートアップをターゲットにした新サービスだ。
企業プレミアムを契約することで、企業の担当者は各社員がアプリで読み込んだ名刺データを一括してCSV形式でダウンロードできるようになる。名刺データから見込み客リストを作成するときなどに便利だろう。ちなみに、社員は社内で共有するデータとしないものを分けることも可能だ。
TechCrunch Japan読者ならよくご存知だと思うけれど、Sansanはこれまで「個人向けのEight、法人向けのSansan」というように領域を分けてそれぞれのサービスを展開してきた。
法人向けサービスのSansanは、つながりのある会社の組織図作成などの豊富な機能が備えられている代わりに、初期費用、1台につき月額1万円のスキャナ設置料金、そして月額5万円〜の基本料金が発生する。正直、駆け出しのスタートアップには重たい負担だ。
一方、Eightの企業プレミアムの料金は月額1万円。企業プレミアムを契約するには、各社員がEightの有料プランである「Eightプレミアム」に加入している必要があるが、EightプレミアムはiOSで月額480円、Androidで月額400円だ。
つまり、社員10名の事業者の場合、Eightの企業プレミアムであれば最大で月額1万4800円の料金で済むことになる。
企業プレミアムは、共有データをダウンロードしてリスト化するという必要最低限の機能を提供する代わりに、スタートアップでも気軽に利用できるように価格を抑えたプランだと言えるだろう。
Eightと同様の名刺管理アプリとしては、2017年7月に新機能追加を発表した「Wantedly People」などがある。Wantedly Peopleは無料の個人向けアプリで、現在のところ法人向けプランは提供していない。