昨年、Songtrustの権利管理サービスに登録したアーティストやソングライターは5万5000組増えた。
SongtrustはDowntown Musicの子会社で、音楽の流通と権利の管理を手がけている。ジョン・レノン、ワン・ダイレクション、サンティゴールドといったアーティストの権利を管理している会社だ。同社には現在、20万5000組のアーティスト、200万曲が登録されている。
同社は、これまでのニューヨーク、ロンドン、アムステルダムに加え、新たにアトランタ、ロサンゼルス、ナッシュビルにもオフィスを開設した。
同社は音楽業界の成長とともに発展し、ルネサンス期の恩恵を享受している(少なくとも、音楽業界に支払われるお金という意味では)。
国際レコード産業連盟(IFPI、International Federation of the Phonographic Industry)のデータによれば、世界の音楽市場は2018年に9.7%成長し、191億ドル(約2兆1000億円)となった。ちなみにIFPIは、レコードプレーヤーが主役だった時代から音楽業界を調査している。
IFPIの調べによると、成長の大部分はストリーミングだ。ストリーミングの売上は前年比で34%増加し、全売上の47%を有料サブスクリプションサービスが占めているという。2018年末時点で有料サービスの利用者は2億5500万人。売上がアーティストにどう還元されるかが不透明であることを背景に、Songtrustは成長してきた。
しかもアーティストは国際市場での売上を管理しなくてはならない時代になっている。音楽の売上に関しては、ラテンアメリカが最も急速に成長し続けていて、アジアとオーストラリアがこれに続く。K-POPの成長は著しく、韓国は17.9%成長している。
音楽業界を追跡している銀行関係者は、こうした成長の動きが鈍る兆候はないと見ている。ゴールドマン・サックスは、今後10年間で業界の売上は1300億ドル(約14兆円)を超えるとの予測を最近発表した。
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(翻訳:Kaori Koyama)