コネクテッドスピーカーは戦国時代の真っ只中だ。いつかはすべての記録が歴史書に刻まれる日が来るだろう。しかし現時点では、世にある選択肢を取り巻く、様々な物語を切り取って、勝者を選び出すのは至難の業なのかもしれない。しかし現在主要なプレイヤーからのカードがテーブルの上に配られつつある中では、Sonosがほとんどの人たちにとっての、ベストの選択肢を提供していることは明らかだ。
昨年同社がリリースしたコネクテッドスピーカーであるSonos Oneは、驚くほど素晴らしいサウンドを提供するWi-Fi対応スピーカーだ。同スピーカーにはAmazonのAlexaもビルトインされている。これは市場にある最高のスマートアシスタントではないかもしれないが、少くともGoogle’s Assistantと同等の性能を発揮する。
サウンドという点では、Sonosは考慮に値するスマートスピーカーを製造するトップ3のメーカーの中で、どこよりも豊富な経験を有している。Sonos Oneはさまざまな点で、Sonos Play:1の最新バージョンである。音響的にはとても似通っているが、それは本当に良いものなのだ。Sonos Oneは、Play:1と同様にとても素晴らしい音響デバイスである。特にそのサイズと物理的な接地面積を考えるとなおさらだ。
私はここ2〜3週間、1対のSonos Oneを使用しているが、素晴らしい音楽で部屋を満たしてくれている。その一部はSonosの持つ音場構成技術によるもので、そのセットアップ時には、デバイスが空間に発する音響を正しくモデル化するために、携帯電話を2分間部屋の中で掲げて振るといった作業が必要となる。
個人的な感想としては、Sonos Oneは既に、多くの人びと(より強力なパワーや、より大きいスピーカーによる音質改善を気にしない利用者層)が求める音質という点で、Google Home MaxやAppleのHomePodに対する強力なライバルである。しかしSonosはそれ以外にも優れた特徴を持っている ―― 2台目のSonos Oneと組み合わせてステレオペアを構成することができるのだ。このことで、真のサウンドセパレーションが提供される。つまり左右のチャンネルが、擬似的に作られたステレオ効果ではなく、元々のあるべき姿で再生されるのだ(HomePodのレビューにも書かれているように、擬似的なステレオ効果も優れているが、究極的には真のステレオセパレーションに匹敵するものにはならない)。
ライバルたちに対するSonosのもう1つの大きなメリットは、新しいSonos Oneは箱から出しただけで、既にセットアップされたSonosに統合されるということだ。すべてのスピーカーを声で制御し、屋内同時再生や部屋ごとの再生に合わせてグルーピングすることができる。GoogleのHome MaxもChromecast対応のスピーカーたちと共に、似たようなマルチルームストリーミング対応をすることができるし、HomePodもマルチルームならびにステレオ同期を可能にするアップデートが行われる予定だ。しかしSonos Oneはその両者を既に提供していて、上手く動作している。
価格の面でも考慮する価値がある。Sonos Oneは、2つをバンドルしたものが現在349ドルで入手可能だ。これはHomePod 1台分と同じ価格である。上に挙げたような利点を考慮すると、単体で使うにせよ、Alexaのスマートさと高品質のコネクテッドサウンドを複数の部屋に一気に導入するにせよ、これはかなりお得なお買い物と言えるだろう。
もちろん他の選択肢を考えたい理由もあるだろう、特にAppleのデバイスとエコシステムにどっぷりと浸かることがお好みならば。しかしほとんどの人の、ほとんどの利用方法の中では、Sonos Oneがはるかに優れた選択肢となるだろう。
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(翻訳:sako)