SpaceXは米国時8月30日、米国フロリダ州にあるケープカナベラルの東海岸打上げ施設から、画期的ともいえる初の極軌道への衛星打ち上げを実施した。今回のFalcon 9は、アルゼンチンの宇宙機関に代わって飛行したLバンド全偏光測定合成開口レーダーを搭載するSAOCOM-1B衛星と、クライアントであるTyvackとPlanetiQのための2つの小型衛星を含む3つのペイロードを運ぶミッションだ。
打ち上げはフロリダから米国東部標準時午後7時18分(日本時間8月31日午前9時18分)。今回の打ち上げには、SpaceXが以前に国際宇宙ステーションへ向けてNASAの代わりに2回の商用補給ミッションで飛行した第1段ブースターと、SpaceXが最近のインターネット衛星Starlink打ち上げに利用されたものだ。同社また、ケープカナベラルの着陸地点の制御された着陸でブースターの回収にも成功した。
今回の打ち上げは、SpaceXが米国時8月30日に実行する予定だった2つの打ち上げのうちの1つだ。発射台は異なるが同じ発射施設から打ち上げを計画していて、成功していれば歴史快挙だったが、その日の早い段階での悪天候のために予定されていた最初のミッションであるStarlink衛星の打ち上げはキャンセルされ、再調整されることになった。
SpaceXは最終的には1日に複数回のペースで打ち上げを進めたいと考えており、これはその野望を実現できるかどうかの大きな試金石となっただろう。しかし、同社がこれまでStarlinkの打ち上げにどれだけ積極的であったかを考えると、将来的にもダブルローンチの機会に遭遇する可能性が高いと思われる。
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(翻訳:TechCrunch Japan)