SpaceXが開発中の新型宇宙船「Starship」初軌道投入試験の7月実施を目指す

SpaceX(スペースX)は、開発中の宇宙船「Starship(スターシップ)」を7月に初めて軌道に乗せることを目指していると、同社社長のGwynne Shotwell(グウィン・ショットウェル)氏が語った。同氏は国際宇宙開発会議のバーチャルスピーチで、このタイムラインを明らかにした。

Starshipは数年前から開発が進められており、2020年から何度か短いテスト飛行を行っているものの、いまだ地球の大気圏内に留まっている。5月に行われた最近の飛行では、初めて完全着陸に成功した。これは、SpaceX初の完全に再利用可能なロケットシステムとなることを目指しているStarshipの開発にとって、必須の要素だ。

Starship初の軌道飛行を7月に行うというのは、野心的なスケジュールと言えるだろう。SpaceXは、テキサス州南部のブラウンズビル近郊にある同社の開発拠点(通称「スターベース」)から離陸し、最終的にはハワイ沖の太平洋上に着水して地球に帰還するというこの飛行計画のコースを、5月に提出したばかりだからだ。

初の軌道飛行では、5月の試験飛行のように、制御された着陸を行って終了というわけではない。目標は軌道に到達することであり、その過程を通して宇宙船のコンポーネントをテストすることにある。その後のテストには、Starship宇宙船で制御された着陸を行うことも含まれており、最終的には軌道への推進を助ける「Super Heavy(スーパーヘビー)」ブースターを含むシステム全体を、完全に再使用可能にすることを目標としている。

ショットウェル氏は、SpaceXがStarshipの軌道試験飛行を開始するために必要な技術的な準備をほぼ整えていると、高い自信を示しているようだが、SpaceXが現在取得しているライセンスは、準軌道飛行のみを対象としているため、軌道試験飛行を行うためには、連邦航空局(FAA)から新たにライセンスの承認を得なければならない。FAAは現在、周辺地域への環境影響評価を含め、ライセンス取得のための要件を検討しているところだ。

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カテゴリー:宇宙
タグ:SpaceXStarshipロケット宇宙船

画像クレジット:SpaceX

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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