SpaceXは、NASAの商業月面ペイロードサービス(CLPS)プログラムの下で、NASAの打ち上げ契約を獲得した企業の1つであるMasten Space Systems(マステン・スペース・システムズ)の打ち上げパートナーとしての契約に漕ぎ着けた。Mastenの最初の月面ミッションは、すべてが計画通りに進めば2022年に実施される予定で、同社の月面着陸機であるXL-1を月の南極点まで運び、科学実験機器を含むNASAのペイロードや民間の乗客からの貨物を搭載する予定だ。
NASAのCLPSプログラムとは、民間企業や民間ベンチャー企業の顧客とプロバイダーを共有することで、最終的なコストを削減しつつ、民間宇宙企業とのパートナーシップを拡大するための取り組み。2024年までに米国人初の女性と次の米国人男性を月面に立たせることを最終目標としているNASAのアルテミス計画のための重要な役割も担っている。
Mastenの月面着陸機に搭載される科学実験機器が、月の南極に関する重要なデータを収集することで、NASAが月の南極を研究するのに役立つだろう。NASAのアルテミスIIIミッションは、月面の同じ部分に着陸することを目指している。今回のCLPSの着陸船によって得られたデータや月面に設置される機材は、将来の宇宙船の着陸の手助けとなるはずだ。
現在決定しているCLPSの下で予定されている月面着陸機ミッションは4つある。2021年6月のAstroboticのPeregrine着陸機打ち上げ、2021年10月のIntuitive Machinesの直後に続くIntuitive Machines、そして2022年12月に設定されたMastenの打ち上げ、さらには2023年にAstroboticのより大きなGriffin着陸機のVIPER打ち上げだ。Intuitive MachinesとMastenの打ち上げはSpaceXが請け負っている。一方、ロッキード・マーティンとボーイング社の合弁事業であるULA(United Launch Alliance、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス)のVulcanロケットは、AstroboticのPeregrineロケットを月に運ぶことが決まっている。
画像クレジット:Masten Space Systems
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(翻訳:TechCrunch Japan)