SpaceX Crew Dragonが国際宇宙ステーションから無事離脱、地球への帰還の途に就く

NASAの宇宙飛行士であるBob Behnken(ボブ・ベーンケン)氏とDoug Hurley(ダグ・ハーリー)氏は、地球への帰還の最初の重要なミッションとなる国際宇宙ステーション(ISS)からのドッキング解除に成功した。このあと彼らは、宇宙から大気圏を通って地球に戻ってくるコースを下降し、SpaceXCrew Dragon(クルー・ドラゴン)宇宙船のパラシュートを広げ、機体回収のために大西洋に落下する準備をしながら速度を落として進むことになる。

ドッキング解除と沿岸作業およびスプラッシュダウン(宇宙船をパラシュートで水域に着陸させる方法)の作業は、SpaceXCrew Dragonのために設計したシステムを利用してすべて自動制御される。これにはISSから離脱したカプセルの移動と大気圏へ突入する際の噴射も含む。大気圏に再突入する間、Crew Dragonはとてつもないストレスを受けるため、二人の宇宙飛行士の安全を確保しながら降下角度を調整しつつ、パラシュートを安全に展開できる地点までコントロールするのだ。

機体回収作業には何時間もかかる。SpaceXとNASAは、米国東部標準時(EDT)の8月2日午後2時42分(日本時間8月3日午前3時42分)ごろに、カプセルは最終的なスプラッシュダウンになると予想している。

今回は、NASAとの商用クループログラムにおけるSpaceXのDemo-2ミッションの最終段階。NASAが宇宙飛行士を宇宙ステーションと地球を往復させる通常運用ミッションのためにCrew Dragonを認証するために必要なプログラムだ。ベーンケン氏とハーリー氏は、5月30日にSpaceXが製造した民間宇宙船に搭乗した初の宇宙飛行士で、歴史的なミッションの第1部で打ち上げに成功し、それから数カ月間は宇宙ステーションで通常のクルーミッションに従事してきた。

Crew Dragonは、Demo-2を終了するためにフロリダ沖に着水する。SpaceXの地上クルーは、その時点で宇宙飛行士を回収したあと陸地を目指す。すべてが計画どおりに進めば、前述したようにSpaceXは正式に宇宙飛行士の定期飛行を開始する準備が整う。

今後の動きについては最新情報が入り次第、記事をアップデートする。

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。