最近ミュージシャンの報酬をめぐる問題で批判を浴びているSpotify(スポティファイ)だが、ポッドキャスティングに関していえば巨額の資金がある。米国時間11月10日朝、同社は2億3500万ドル(約250億円)でMegaphone(CNBC記事)を買収したことを認めた(Spofiyリリース)。
Megaphoneは2015年2月にThe Slate GroupによってPanopolyとして設立され、2019年に現在の名称に再ブランド化された。当初はBuzzfeed、The Wall Street Journal、Voxなどの有名メディアブランド向けの主要なポッドキャストを多数制作していた。しかしブランド変更に合わせ、ホスティングや広告ツール、配信といったバックエンドの懸念事項に注力するため、編集作業を中止していた。
Spotifyはすでにホスティングサービスの利用などで、Megaphoneとパートナーシップを結んでいた。今回の買収は主に、同社の広告ツールに焦点を当てているようだ。Spotifyはプレスリリースで、「SpotifyとMegaphoneはPodcastのパブリッシャーに、より多くの収入を得るための革新的なツールを提供すします」と述べた。「これにより彼らのコンテンツを収益化し、忠実なリスナーと広告主からのさらなる需要をマッチングするために、オプトインする機会が含まれます」と述べている。
Megaphoneの買収は、Spotifyが最近ポッドキャスト事業を中心とした買収の中でも最新のもので、その額は数千万〜数億ドル(数十億〜数百億円)に及ぶ。これはメディア大手の1社になるという、同社の長年の夢を実現するための一歩となるはずだ。
買収した企業のリストにはGimlet、The Ringer、Parcastなどのコンテンツ制作企業や、Anchorなどのテクノロジー企業も含まれている。2020年5月には非常に大人気のポッドキャスト番組「Joe Rogan Experience」の独占権を、1億ドル(約105億円)以上で購入した。この買収は物議を醸している同番組の題材に異議を唱えている従業員の間で、いくらかの不安を引き起こしたとされている。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Spotify、買収、ポッドキャスト
画像クレジット:Getty Images
[原文へ]
(翻訳:塚本直樹 / Twitter)