Squareは今朝(米国時間11/19)、NYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場し無事に初日の取引を行った。ティッカー・シンボルにはSQが選ばれ、1株11.20ドルの初値から、さらに株価は上昇した。
昨夜幹事証券会社のゴールドマン・サックスが発表した売出値はわずか9ドルだった。今日の上場でSquareは2億4300万ドルを市場から調達し、時価総額は29億ドル前後となった。
昨夜の値付けに関して否定的な声があちこちから出たものの、今日の取引状況はSquareにとっていちおう良好なサインとなったようだ。ただし昨年、同社は60億ドルの会社評価額で資金調達をしている。アナリストは上場時の株価を11ドルから13ドルと見積っていたが、これによる時価総額は最大40億ドルにしかならない。昨日の9ドルの値付けはさらにSquareの面目を失墜させるものとなっていた。
Squareとそのカリスマ的ファウンダーのジャック・ドーシーはモバイル支払いビジネスの地図を一変させるものとして大いに期待されてきた。クレジットカードを読みとるため、スマートフォンのイヤホンジャックに差し込む独特のデバイスは現在いたるところで目にする。なおドーシーはTwitterの共同ファウンダーでもあり、現在、常勤CEOとして、Twitterの経営にもSquare同じくらいの時間を割いているという。
しかしながら、Squareのビジネスはユーザーである一般消費者から利益を上げるまでになっていない。また各種の支払いを容易にするPOSシステムの競争も激しさを増す一方だ。
Squareの上場は市場が株式公開に対して懐疑的になっている中で行われた。たとえばFirst Dataは最近の上場で苦戦を強いられている。またはるか以前に上場を行ったPayPalのような会社も株取引は不調だ。
Square自身、まだ利益を計上するまでになっていない。上場申請書によれば、損失はむしろ拡大している。今年第3四半期は3億3200万ドルの売上に対して540.0万ドルの純損失を出している。
東部時間午前11時1分にはSquare株は13.60ドルを付け、上場売出価格を 51%上回った。この価格上昇がなくとも、CEOのジャック・ドーシーはかなり満足だったに違いない。取引開始の鐘を鳴らしたのはドーシーの母、マーシアだった。マーシアはSquareを最初に利用して支払を受け取ったLilybelleのオーナー、Cheri
Mimsを伴った。また2013年からSquareがスタートさせた若い女性プログラマーのためのCollege Code Camppの参加者、Terri Bunrs、Jackie Luoも姿を見せていた。
〔日本版:Yahoo Finance(アメリカYahoo)によれば、現在のSqurareの株価は13.07ドルとなっている(時間外)〕
画像: Nikita Starichenko/Shutterstock
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)