いよいよあと2週間に迫ってきたイベント「TechCrunch Tokyo 2017」。ここで新たにLINE取締役CSMOの舛田淳氏の登壇が決定したのでお知らせする。
PC、フィーチャーフォン、スマートフォン——生活やビジネスの主役となるデバイス・プラットフォームは常に変化を遂げてきた。初代のiPhoneが発売されてから10年も経った今では、「ポストスマホ」について語られることも増えているが、そのポストスマホの本命が音声AIだと打ち出すのがLINEだ。
LINEはまず、3月にクラウドAIプラットフォーム「Clova」を発表し、6月には事業戦略説明会でスマートスピーカーの「Clova WAVE(当時の名称はWAVE)」をお披露目。8月に先行体験版を発売したのち、10月に正式版としての販売を開始した。
Clova WAVEは音声での音楽再生やニュース、天気の再生といった機能に加えて、カレンダーの確認、赤外線リモコンの操作(現在はテレビのみ。今後照明のコントロールにも対応する予定)やLINEの読み上げ、送信といった機能を備える。さらに今後は話者認識、音声翻訳、ショッピング、デリバリー、タクシー配車といった機能も追加していくという。
僕も先行販売でWAVEを手に入れて実際に家で使っている。正直なところ、購入直後はレスポンス速度や音声認識について不満はあったのだけれども、舛田氏は正式版の発売を発表した際に「(Clova WAVEは)成長するスピーカー。機能が増えるので、1年後には製品の価値がまったく異なるものになる」と話していたとおりで、日々レスポンスや機能がアップデートされていると感じている。最近では「Radiko」にも対応し、ラジオの再生も可能になった。WAVEの武器の1つは、コミュニケーションアプリ「LINE」との連携や、(IoT家電を導入しなくても、一般的な家電に対応する)赤外線リモコンへの対応といった、決してリテラシーの高くない層でも利用できる利便性、親しみやすさではないかとも思っている。
だが一方で世界を見てみれば、Googleの「Google Home」、Amazonの「Amazon Echo」といったスマートスピーカーが先行する領域。Googleも10月に日本でもGoogle Homeを発売したし、AmazonもEchoに関する会見を11月8日に都内で開催するとしており、その覇権争いは激化している。
このセッションでは舛田氏に、AIプラットフォームを軸にしたポストスマホ時代のLINEの戦略、そして競合が続々国内市場に参入する中での、日本発のスマートスピーカーであるClova WAVEの可能性について聞いてみたいと思う。なお定価より1万円安い前売りチケットの販売は本日いっぱいとなっている。