Twitter(ツイッター)は米国7月21日、QAnon(Qアノン)として知られる右翼の陰謀論を広める多数のアカウントは、Twitterのプラットフォームでは歓迎されないと発表した。
同社は「オフラインの危害」に関する懸念を理由に、プラットフォームでのQAnonコンテンツの扱いを変更し、トレンドページの関連トピックやアルゴリズムによるレコメンデーションを削除し、関連するURLをブロックすると説明した。また、QAnonについてツイートしたために一時的に停止されていたアカウントを永久に停止すると発表した。そうしたアカウントは個人に対する組織的な嫌がらせを仕掛けたり、複数のアカウント間で同一のコンテンツを掲載していたという。
Twitterによると今回の措置は今週から発効する。同社は関連するプラットフォームポリシーを今後選択する際に、引き続き透明性をもって背景を説明していくという。Twitterの広報担当者によると、この措置により15万アカウントに影響が出ると考えており、QAnonに関連した7000以上のアカウントがプラットフォームの運用ルールを破り、アカウント停止を免れようとしたという理由ですでに削除された。
QAnonはトランプ政権になって出現(The Daily Beast記事)し、陰謀論の支持者らは一般に大統領を熱烈に支持し、トランプ大領領の集会やイベントに頻繁に姿を現している。QAnonの支持者は、トランプ大統領がディープステートと呼ばれる秘密主義のエリートとの隠れた戦いを繰り広げていると信じている。彼らの目にはその密かな戦いの手がかりが次々に生み出されていると映り、それが匿名のオンラインアカウントに散りばめられたり、大統領自身のメッセージに隠されていると主張している。
QAnonが知られたのはPizzagate(ピザゲート)との関連だ。Hillary Clinton(ヒラリー・クリントン)氏がワシントンD.C.のピザ屋を拠点に性的人身売買に関与していると非難した根拠のない陰謀論だ。これを信じた者が武装してピザ屋に現れ、店の中でライフルを発砲した。負傷者は出なかった。
陰謀論は複雑かつ奇妙でほとんどが首尾一貫していないが、メインストリームに顔を出している。ニューヨーク市で最も著名な警察組合の1つで組合長を務めるEd Mullins(エド・マリンズ)氏はフォックスニュースにライブで出演した際、QAnonのロゴが入ったマグカップを使い、カメラがはっきりととらえた。オレゴン州ではQAnonの支持者が予備選挙で勝利し、州上院の共和党候補になった。
画像クレジット:Bloomberg / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)