Twitterが有害な返信を再考するように促すテストを再開

Twitterが、ツイートする前に立ち止まって再考するようにユーザーに求める新たなテストを実施している。同社の発表によれば、他人のツイートに対して有害または攻撃的と思われる返信をしようとしていると検知した際に、ツイートする前に文章を見直すように促すという。

有害または攻撃的と判断されたツイートに対し、画面に「Want to review this before Tweeting?(ツイートする前に確認しますか?)」というメッセージが表示される。このメッセージには3つのボタンがある。このまま返信をツイートするボタン、編集ボタン(おそらくそのような名前のボタンになるだろう)、ツイートを完全に削除するボタンだ。システムの誤判断である場合に報告するためのリンクも表示される。

Twitterがこのようなテストを実施するのは、これが初めてではない。

2020年5月2020年8月に、同社は同様の実験をした。その際には、表示されるメッセージは今回とほとんど同じだったが、3つのボタンのレイアウトが異なり、あまりカラフルではなかった。

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2020年のテストはAndroid、iOS、ウェブで実施されたが、今回は現在のところiOSのみだ。

2020年のテストの際にTwitterは、過去に報告されたツイートに使われていた言葉から有害な言葉を検出することができると説明していた。

メッセージに対するフィードバックを受けて、返信の見直しに関して以下のようにアップデートしました。
・メッセージが表示された理由をさらに詳しく表示します。
・メッセージを表示する際に会話の文脈をさらに考慮します。
現在Android、iOS、ウェブでテストを実施しています。

あなたが後悔するかもしれない瞬間に声をかけます。有害または攻撃的と思われる返信を見直すように促すテストをiOSで再開します。
メッセージが誤って表示されたと感じたら、改善のためフィードバックを共有してください。

このようなちょっとした働きかけが影響を与えた事例がある。

たとえばツイートからリンクされている記事を読んでからリツイートするようにとユーザーに促すようになってから、それまでよりも40%多く記事が開かれるようになった。コメントなしのリツイートを抑制したり誤情報を含むツイートに対する「いいね」を遅らせたりして、Twitter上でのやりとりのペースを遅くする実験も実施された。

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他のソーシャルネットワークも同様の仕かけでユーザーの行動を変えようとしている。Instagramは2019年に攻撃的と思われるコメントを投稿する前にフラグを立てる機能を公開し、のちにこれをキャプションにも拡大した。TikTokは最近「未確認の内容」を含むビデオを共有するかどうかをユーザーに尋ねるバナーを設けた

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Twitterがオンラインの悪用に対抗するメッセージ表示機能を、まだ展開していない理由はわからない。悪用は未だにTwitterプラットフォーム上の深刻な問題だ。同社はメッセージのデザインとスタイルを変えて実験を繰り返している。

フリートと呼ばれるストーリー機能やClubhouseの対抗であるSpacesなどエンジニアリングや設計の大規模な取り組みと比べると、立ち止まって再考するようにユーザーに促すメッセージはすでに完全なプロダクトになっているように思われる。

しかしTwitterは、改善が必要だったため以前のテストを一時停止したとしている。

Twitterの広報は「メッセージに一貫性がなく有害と思われるツイートの指摘にさらに配慮する必要があると認識したため、テストを一時停止しました。健全性のモデルに関して手を加え、判断が誤っていた際には簡単にフィードバックを共有できるようにしました」と説明した。

また「返信に対してメッセージを出す機能を一部変更して、侮辱や強い言葉、ヘイトを込めた発言など攻撃的になる恐れのある言葉に関する我々の評価方法を改良し、メッセージが表示された理由を詳しく説明するようにしました。2020年夏のテストからは、友人間の冗談や軽口に対してメッセージを出すことがないように、ツイートした人と返信する人との関係も見るようにしました」と述べた。

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画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

投稿者:

TechCrunch Japan

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