Twitterが画像プレビューの改良と写真トリミングの削減をテスト中

Twitter(ツイッター)によると、iOSおよびAndroidユーザーの一部を対象に画像を「正確にプレビューできる」ようにするためのテストを実施しているという。現状ユーザーが画像プレビューをクリックせずにスクロールすることが多いタイムライン上では、画像が自動的にトリミングされ、より凝縮されたかたちで表示される。しかし、この方法にはいくつかの問題がある。

最も大きな問題は、画像のどの部分に焦点を当てるかを決めるTwitterのアルゴリズムに、人種的なバイアスが存在することが明らかになったことだ。アルゴリズムは画像のプレビューで黒人よりも白人の顔を優先し、とあるテストでは元大統領の顔を切り取ってしまったこともあった。

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Twitterの自動画像処理は写真家やアーティストにとっても厄介な問題で、彼らは一般的に画像の表示方法を完全にコントロールすることを好む。画像の切り抜きは写真が注目を集めるか、あるいは完全に無視されるかの分かれ目になる。またTwitterは、とある犬に関するツイートでその画像がクロップされ消えてしまい、物語性のあるツイートが台無しになってしまった例をあげている。

どうやらTwitterは、タイムラインでより多くのフル画像を表示しようとしているようだ。同社のチーフデザインオフィサーであるDantley Davis(ダントリー・デイビス)氏のツイートによると、新しい画像切り取りシステムのテストでは通常のアスペクト比の単一画像のツイートのほとんどがまったく切り取られないことに気づくだろうが、一方で超幅広、または非常に縦長の画像は中央付近でトリミングされるともしている。

Instagram(インスタグラム)では縦長の画像が好まる一方で、Twitterでは横長の画像が好まれるため、その切り替えに手間取っていたフォトグラファーや企業にとっても朗報だ。サンプル画像を見るとわかるように、この変更によってTwitterはより豊かなビジュアルプラットフォームになるかもしれない。複数ツイート分の縦スペースを占める画像のためにスクロール操作が増えるだろうが、画像をクリックする時間でより美しいTwitterのタイムラインを得られるのであれば、それは喜ばしいことだ。

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:塚本直樹 / Twitter

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