Lyftが2019年初めの新規株式公開(IPO)を目指して米国証券取引委員会(SEC)に書類を提出した2日後、ウォール・ストリートジャーナルによると、Uberも同様にIPOの書類を提出した。
Uberは金曜日に密かにIPO申請し、これにより2大配車サービスの上場に向けたレースが始まった。
Uberの最近のプライベートマーケット評価額は720億ドルで、この創業10年の会社が上場すれば価値1200億ドルになることが予想される、と報道されている。当然、ここ10年で最も期待されているIPOの一つとなるだろう。
Uberはコメントの求めにすぐには応じなかった。
Travis Kalanickによって2009年に設立されたUberは、PitchBookによると、借金とエクイティファンドでこれまで計200億ドルを調達している。SoftBank単体で数十億ドル投資していて、SoftBankは最大の株主となっている。Uberのもう一つの鍵を握る援助者はトヨタだ。トヨタは数カ月前にT. Rowe Price、Fidelity、TPG Growthと同じくレイトステージ投資家として5億ドルを出資した。
First Round Capital、Lowercase Capital、その他もUberのエグジットによる大きな稼ぎを待ち構えているーこれら全てはUberの最も初期のベンチャー・キャピタルラウンドの参加者だ。
IPO申請は予想よりわずかに早かった。Uberの現在のCEO、Dara Khosrowshahiは以前、2019年半ばのIPO完了を予想している、と語っていた。しかし今回のニュースに基づけば、Uberは来年の第一四半期にデビューするペースだ。
「[Uberにとって]公開企業となることはデメリットだらけだ。スポットライトを浴び、メリットは一つもない」とKhosrowshahiは2017年のニューヨークタイムズ紙のDealbook会議のステージで語っていた。
Uberは最近、第三四半期の決算を公開し、そこではプロフォルマ・ベースで当期純損失が前年同期比32%増の9億3900万ドルだった。利払い・税引き前利益に減価償却、無形固定資産の償却費を加えた(EBITDA)ベースでは、Uberの損失は5億2700万ドルで、前年同期から21%増えた。売上は前年同期比5%増の29億5000万ドルで、対前年比では38%の増加となっている、とUberは明らかにした。
UberのIPOタイムラインはLyftの密かなIPO作業の報道を受けて前倒しになった。Uberの米国での最大の競争相手であるLyftは2019年第一四半期に公開する可能性が高い。Lyftの最近の企業価値は約150億ドルとされている。LyftのIPOはJPMorgan Chase、Credit Suisse、Jeffriesが引き受ける。
これとは別に、SlackもまたIPOを準備していて、こちらはGoldman Sachsが引き受けるとの報道があり、2019年はユニコーンがエグジットする華やかな年となりそうだ。Lyft、Uber、Slackの3社だけで計940億ドルの価値があり、つまり2019年は間違いなく多くのテック投資家に流動資産をもたらすことになる。
イメージクレジット: Bloomberg / Contributor / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)