配車サービス戦争が一段と激しさを増すようだ。Uberはトヨタとの間で配車と自動車リースに関連した戦略的投資協定を結んだことを明らかにした。
UberはTechCrunchへのメールで「トヨタは世界の自動車産業のリーダーの1社であり、トヨタ車はUberのプラットフォームで世界的にもっとも多数利用されている車種のひとつだ。Uberはトヨタとさまざまなパートナー関係にあり、今回は自動車購入の資金調達プログラムへも協力関係を拡大した」と述べた。
Uberはこの資金計画の詳細を明らかにすることは避けた。公表された事実は多くないが、トヨタ自動車のプレスリリースによれば、同社はUberと提携して将来の交通機関のあり方を探る計画に興味があり、この点に関連してUberと覚書(MOU=memorandum of understanding)を交わしたという。これにはUberの自動車共有ビジネスが拡大中の諸国において、当局の規制、ビジネス環境、顧客ニーズなど多くの要因を検討しつつ、実地にテストを行うことが含まれている。
トヨタがリースを支援するという契約はドライバーの自動車取得を援助するUberのプログラムの拡大を助けるだろう。同時にUberが自動車走行車を利用しようとする計画も大きく前進させるとみられる。
今回の発表では自走走行車については特に言及されていない。しかし、さまざまな自動車メーカーと有力テクノロジー企業が配車サービスに投資を始めており、自動走行車の開発においてもトヨタの存在はひときわ大きい
トヨタは昨年11月に10億ドルを投じてTRI(Toyota Research Institute)をパロアルトに新設し、自動走行車の実現に向けてAIとロボディクスの研究を行っている。
なおGMは今年に入って 5億ドルをUberのライバル、Lyftに投資している。こちらもLyftの事業拡張と同時に自動走行車の採用の実現を目標の一つとしている。
今朝フォルクスワーゲンはニューヨークを本拠とする配車サービスのGettに 3億ドルを投資することを発表した。Appleも自動走行車の開発を行っていると噂されている。Appleは5月上旬に中国最大の配車サービス、滴滴出行(Didi Chuxing)(以前の滴滴快的、Didi Kuaidi)に10億ドルを投資している。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)