タクシーやPHVのグローバルトリップマーケットプレイス「iGo」を運営するタクシーと自家用車業界向け予約・配車ソフトのSaaSメーカーことAutocabを買収するUberの計画は、英国の競争監視機関である競争・市場庁(CMA)によって調査されていることが米国時間1月29日に明らかになった。
競争監視機関はこの合併について、詳細な調査を行うかどうかを決定する期限を3月26日としている。
Uberは2020年8月、英国を拠点とするAutocabを買収する意向を発表した。
従来のタクシーや自家用車会社と競合する配車サービスを提供するUberが、Autocabの代替旅行予約市場を閉鎖したり、自社の配車サービスが展開されている一部の市場で閉鎖したりした場合、競争上の問題が生じる可能性がある。
買収を発表した時点でUberは、AutocabによるSaaSとiGoの国際展開をサポートする計画だと述べていた。この動きはまた、配車サービスが新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの間に需要が逼迫していることから、Uberのドライバーが自社のプラットフォーム以外から配送などの仕事を得る機会を増やすことを意図しているようだ。
それにもかからず、AutocabのマーケットプレイスであるiGoとUberの中核的な乗車サービスとの重複は、競争のリスクについての疑問が生じる可能性がある。
CMAはこの合併について、2月12日までにコメントを提出するように求めている
「この取引がもし実施されれば、CMAはEnterprise Act 2002の合併条項の下で、関連する合併状況を作り出すことになるかどうかを検討しており、またもしそうであれば、そのような状況が商品またはサービスに対する英国の市場内の競争を実質的に減少させることになると予測されるかどうかを検討しています。この評価を支援するため、CMAは利害関係者から取引に関するコメントを募集します」。
Uberの広報担当者はこの調査について「私たちは英国のCMAの調査に全面的に協力し、可能な限り迅速に調査を終了できるようにしています。この買収は消費者にとってプラスであり、地元のオペレーターの成長を助け、ドライバーに真の収益機会を提供すると私たちは確信しています」と述べた。
カテゴリー:シェアリングエコノミー
タグ:Uber、Autocab、英国、買収
画像クレジット:Carl Court / Getty Images
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(文:Natasha Lomas、翻訳:塚本直樹 / Twitter)