Ustreamのライブ配信SDKを使えばMeerkat似のアプリを制作できる

これも時代の流れなのだろう。Meerkatがテック界隈で突然の人気を得て、SXSWが始まるとともにTwitterはMeerkatに制限を設けた。この流れを追うように、ライブ映像配信のスタートアップである UstreamはサービスのAPIを公開した。これにより誰でもMeerkatのようなライブ配信のアプリを作ることができる。

時代の流れに関わらず、これはUstreamにとって必然の動きだった。Ustreamは昨年の早い段階で、法人向けのライブ映像配信サービスへと軸足を移している。TechCrunchを含む多くの法人は、リモートワーカーのための「タウンホール型」のミーティングを開催したり、Disruptのような大きなイベントのライブ中継をしたりするためにUstreamを使用してきた。

今まではウェブページにエンベッドされたメディアプレーヤーに撮影した動画を放送する形式だった。これからは、どの開発者もライブ映像配信において、撮影する側と放映する側の両方の仕組みにアクセスすることができる。つまりアプリにMeerkat(もしくはPeriscopeのベータ版)のような、不特定多数のソースから動画を撮影し、配信する機能を持たせることができるのだ。

今朝私たちがUstreamのCEOのBrad Hunstableと話したところ、APIを検証している間は、開発者は自由にAPIを使用してアプリを作ることができると説明した。また、Ustreamの保有する広告が映像の上に表示することを許可する場合も無料で使用できると言った。APIの有料版を使用する場合は、広告を取り除くことができ、またUstreamの高度なアナリティクスパッケージも利用できると話した。

SXSWの熱が冷めない内にMeerkatに似たアプリを作り始めようと思っていたとしても、少し落ち着こう。Hunstableは、APIは数週間内にも公開するとしたが、まずは招待制を取ると話した。APIに興味を持っている人は、Ustreamのサイトから、APIをどのようなアプリに活用したいかを登録することができる。Hunstableは、Ustreamのライブ映像配信のプラットフォームの可能性を広げるような個性的なアイディアを持つ人には優先してAPIを提供したいと話した。

どのようなアプリが優先されるのだろうか?Hunstableは私たちの問いに、市民によるジャーナリズムを促すようなアプリに興味を持っていると話した。ウォール街の占拠デモやアラブの春において何百万もの人がこれらの様子を伝えるためにUstreamを利用してきたためだ。また、スポーツやコンサートのようなライブのイベントで使用できるアプリのアイディアにも期待していると話した。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ facebook


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TechCrunch Japan

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