VCたちが新たなRobloxを探す中、VRプラットフォームのRec Roomが約110億円調達

Robloxの大ヒットによる投資家の活発な需要は、この巨大ゲームに乗り遅れたベンチャーキャピタリストたちに競合プラットフォームへの投資を促している。

米国時間3月24日、Rec RoomはSequoiaとIndexから1億ドル(約110億円)を調達し、ラウンドにはMadrona Venture Groupも参加したことを発表した。今回の調達は2020年12月に完了した2000万ドル(約22億円)のシリーズCを含め、これまで5000万ドル(約55億円)以下しか調達していなかったRec Roomにとって、大きな資金流入だ。2019年に米TechCrunchは、同社が1億2600万ドル(約140億円)の評価額でシリーズBを調達したことを報じたが、今回の取引では同社の評価額は12億5000万ドル(約1400億円)となっており、Robloxの驚異的な成長を受けてゲーム分野に対する投資家のセンチメントがどのように変化したかを示している。

Rec RoomはVR専用プラットフォームとしてスタートしたが、ヘッドセットの販売が徐々に伸び悩む中、同社は従来のゲーム機、PC、モバイルを利用してリーチを拡大した。

本日の資金調達の発表に関するプレスリリースでRec Roomは、同社の 「ライフタイムユーザー数」 が1500万を超え、前年比で566%の収益増を達成したことを明らかにした。2020年12月、Rec RoomのNick Fejt(ニック・フェイト)CEOは米TechCrunchに対し、同社は過去12カ月でプレイヤー数を3倍に増やしたと語った。

Rec RoomはRobloxの先例に倣い、クリエイターのためのツールを構築し、ゲームクリエイターのためのオンプラットフォーム経済を構築しようとしている。Rec Roomによると、200万人のプレイヤーが同プラットフォーム上でコンテンツを作成しており、同社は2021年に100万ドル(約1億1000万円)以上を支払う予定だという。

関連記事:ソーシャルゲームプラットフォームのRec Roomの人気衰えず、シリーズCで20億円超を調達

カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:Rec Room資金調達

原文へ

(文:Lucas Matney、翻訳:塚本直樹 / Twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。