Operaの元CEO Jon von Tetzchnerが始めたブラウザプロジェクトVivaldiは、バージョン1.0のリリースに向けて一歩ずつ前進しているが、今日(米国時間4/27)は1月のローンチ以来三度目のテクニカルプレビューを公開した。
パワーユーザをねらっているこのブラウザも、最初のリリース以来かなり成熟してきた。過去数か月は最初のリリースにはなかった多くの機能を盛り込み、ブラウザに磨きをかけてきた。今日のリリースではさらに二つの機能をローンチしたが、それらは毎日がインターネット≒ブラウザになってしまってるような仕事人間が関心を持ちそうだ。
まず、Tab Stack Tiling(タブのスタックをタイルで見せる)だ(下図)。名前だけみると、何の役に立つのか分からないかもしれないが、大型画面のモニタを使ってる人は下図のように複数のタブをテーブル状にしてしまうと便利だ。Vivaldiの連中は、“比較ショッピングや情報の追跡調査、それに複数サイトのブラウジングの短時間化、などによろしい”、と言っている。多量のブラウジングをできるだけ短時間でやりたい、と思わない人はいないだろう。
von Tetzchnerは今日の発表声明で次のように言っている: “VivaldiはWebを最大限に活用したいと思ってる人たちのためのシリアスなツールだ。仕事の生産性だけではなく、自分がWebから得る体験を完全にコントロールしながらブラウズすることが重要だ。そういう意味でうちは、ユーザ第一主義でやっている”。
今回のリリースではマウスジェスチャのサポートが加わった。これはかなり前からOperaの機能で、2013年にWebKitに移行したときにも生き残った数少ない高度な機能の一つだ。Vivaldiのチームは明らかに以前のOperaのユーザをねらっており、この機能は使わない人も多いと思われるが(ただし試してみる価値はある)、Operaの元ユーザはVivaldiに好感を抱(いだ)くだろう。新たにタブを開いたり、履歴をナビゲートする、などのジェスチャがサポートされている。
そのほかの新しい機能としては、スクリーンショットを取るとき注記をつけられるアノテーションツール、遅い接続では画像のロードをオンデマンドにできる、などがある。画像のオンデマンドロードは、Webのパワーユーザに喜ばれそうだ。ページアクションとしてはこのほか、テキストのサイズと色をコントロール、コンテンツをブロックする、などがある。また対応言語が増えて、ペルシャ語などもOKになった。