VMwareが今日(米国時間8/25)、Docker、Google、およびPivotalとパートナーして同社プラットホーム上でDockerをサポートする、と発表した。さらに同社は、Kubernetesのコミュニティとも仲良くして、そのコンテナ管理ソリューションも顧客に提供して行く。
一見すると、DockerとVMwareは水と油のようにも思える。多くの点でDockerのコンテナは、VMware的なソリューションの必要性を否定している。なぜならVMware型の”ソフトウェア定義データセンター(software-defined data center)”は明らかに、独自の仮想マシンを使うことが前提だからだ。でも仮想マシン上でDockerコンテナを使うことは十分に可能だから、一つのデータセンターで両者が共存できないことはない。
VMwareのCTO Ben Fathiが今日の発表声明の中で言っている: “Docker、GoogleおよびPivotalとの提携により、弊社の企業顧客は一つの共通的なプラットホーム上であらゆるタイプのアプリケーションを開発、稼働、および管理でき、スケールしていくことができる。そのためにDockerコンテナと弊社仮想マシンは妥協のないIT環境を提供する。両者の持ち味を活かすことによって企業顧客のためのコンテナを最適化し、ソフトウェア定義データセンターにおけるアプリケーションの効果的な稼働を確実なものとする”。
つまりVMwareによると、これら三者とパートナーすることにより企業顧客は、既存のVMwareインフラ上やハイブリッドサービスvCloud Air上のアプリケーションをコンテナ化して動かすことができる。しかも同社の主張によると、それによって同社がこれまで培ってきた“コンピューティングと管理とストレージとネットワーキングとセキュリティの能力がコンテナ環境にもたらされ”、企業顧客は仮想マシン内で動くコンテナを〔Docker単体よりも〕より安心して採用できるようになる。
同社はDockerとの協働によりDocker Engineを、VMwareのワークフロー上でVMware vSphereやVCloud Airに対し使えるようにする。両社はさらに、libsware、libcontainer、libchanなどDocker関連のオープンソースプロジェクトでもコラボレーションし、またDockerとVMwareのプロダクトとの相互運用性の向上にも努める。
VMwareによると、同社はGoogleとの協働により“POD型(モジュール型)のネットワーキングモデルをOpen vSwitchに持ち込み、OpenStackとKubernetesのマルチクラウド統合を可能にする”。Googleはこう述べている: “専用マシンをKubernetesのために提供することは、計算機リソースの有効利用のためだけでなく、セキュリティ強化のためにも重要である”。GoogleによるとVM(仮想マシン)は、“強力なセキュリティドメイン”を表現する。つまりコンテナはある程度信頼性の高いワークロードを提供するが、仮想マシンは信頼性の低いワークロードに対してもさらにセキュリティの層を提供する。そこで同社が言うようにGoogleも今では、そのデータセンター内の同一の物理的インフラストラクチャ上に複数のKubernetesクラスタを置いているのだ。
GoogleのプロダクトマネージャCraig Mcluckieは次のように述べる: “クラスタのインフラストラクチャにVMWareの高度な技術が加わることによって、物理的なコンピューティングをどこでやろうとも、Googleのようにコンピューティングできるようになる”。
PivotalとVMwareは協働してlibcontainerプロジェクトの改良に取り組む。これはDockerのコンテナの参照実装で、そこにVMwareのWardenプロジェクトの一部機能を持ち込むことによって、PivotalのCloud Foundry の孤立的な環境をDockerで管理できるようにする。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))