TechCrunch Japanのサイトに恐竜が降ってきて、記事の上を歩き回る。恐竜もTCも大好きな僕にとって、この体験は非常にエキサイティングなものだった。
VRアプリの開発やVR特化のアドネットワークの運用を手がけるVRizeは6月14日、Web上でインタラクティブな3DCGを広告配信する「3D AD」をローンチした。3D ADでは、モバイル端末のタップやスクロール、傾きといった操作に合わせて3DCGキャラクターが反応する。PCのスクロール操作にも対応可能だ。読者のみなさんが3D ADを体験できるデモサイト(スマホ専用)を用意してもらったので、実際に触ってみてほしい。タップやスクロール操作にクマが反応する。
3D ADと特に相性が良いのがゲームタイトル用の広告だろう。ゲームに登場するキャラクターを3Dで歩かせてみたり、スクロールで開けるスマホゲームの“ガチャ”をWebサイト上で疑似体験させるなどが考えられる。
VRizeは今年の春からステルスで数十社のゲーム企業限定で3D ADの提供を開始。A/Bテストの結果、通常の広告と比べてクリック率が1.5〜3倍になるなどの成果をあげているようだ。
VRize代表取締役の正田英之氏は、「3D ADは動画広告に比べて情報量は劣るが、広告にインタラクティブ性を持たせることができるのが特徴だ。3DCGの技術自体は新しいものではないが、ここ数年でモバイル端末の性能が向上し、WebGL(Web上に3DCGを表示させるための技術)のバージョン2.0が登場するなど環境的にも整ってきたことで可能になった広告技術だ」と話す。
2016年8月にVRに特化したアドネットワーク「VRize AD」をローンチするなど、VRizeはもともとVR技術関連のビジネスを手がけてきたスタートアップ。しかし、当時はまだVR市場自体が大きくなっておらず、2017年はVRアプリの受託開発などを行ってきたという。そこで貯めた3DCGに関するノウハウを利用して今回リリースしたのが3D ADだ。同社は今年の夏頃からゲーム以外の領域にも3D ADの提供を始めるほか、将来的にこのインタラクティブな3D広告をVR向けにも配信することを目指している。