WeWorkがオフィス管理プラットフォームのManaged by Qを買収

米国時間4月3日、WeWorkから名前を変えたThe We Companyが、ニューヨークに拠点を置くオフィス管理プラットフォームのManaged by Qを買収した。

金銭面の条件は明らかにされていない。ウォール・ストリートジャーナルによると、現金と株式による買収だという。従業員数500人のManaged by Qはそのまま独立した事業体として残り、CEOのDan Teran氏はWeWorkの経営陣に加わることになる。

PitchBookによれば、Managed by Qが1月に実施した直近の資金調達は2億4,900万ドル(約277億円)だったという。

Teran氏は声明で次のように述べている。

現実世界のオペレーティングシステムを構築するという私たちの意欲的なビジョンを現実のものにする取り組みをさらに進めるための、この素晴らしい機会に興奮している。WeWorkはワークプレイスのテクノロジーとサービスに投資するという独自の地位を築いている。WeWorkのチームとともに、顧客のためにさらに強力なプロダクトを開発し、我々が一体となったことで生じる将来性のもとで企業が限界を超えるためのグローバルなプラットフォームをつくることを楽しみにしている。

Managed by Qは2014年にオフィスの運営を変えることを目指して設立された。オフィスの管理者や意思決定者は、備品のストック、清掃、ITサポートなど仕事と直接関係のないタスクをManaged by Qのダッシュボードを使って管理できる。Managed by Qは自社のオペレーターと他社のベンダーやサービスプロバイダーを組み合わせて需要に応える。

特徴的なこととして、Managed by Qはほかの大半のロジスティック企業とは異なる方針を採ってきた。フリーランスの請負業者と契約するのではなく、従業員としてオペレーターを採用したのだ。しかも同社はオペレーターに対して株式の5%を還元するストックオプションプランを提供した。

Managed by QはGV、RRE、Kapor Capitaといった投資家からの投資によってスタートして以来、総額1億2,825万ドル(約143億円)を調達した。ウォール・ストリートジャーナルによれば同社は現在、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴ、ボストン、シリコンバレーで事業を展開し、今回の買収の後も積極的に拡大していく計画だという。

Managed by QはニューヨークのテックシーンとFuture of Workの分野で急速にビッグプレーヤーとして成長しただけでなく、この分野で興味深い競争と統合を促進してきた。同社自体も、NVS(オフィス空間プランニングとプロジェクトマネジメントサービス)やHivy(社員がオフィス管理者に必要なことを伝える社内用コミュニケーションツール)など、数社を買収してきた。

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(翻訳:Kaori Koyama)