C#によるクロスプラットフォームなモバイルアプリ開発プラットホームXamarinが今日(米国時間11/17)、そのサービスのバージョン4を公開した。モバイルアプリをテストしたり分析するためのフレームワークとエミュレータなど、多くの新しい機能を導入している。
Xamarinのプロダクト担当VP Keith Ballingerによると、新しい機能はとても多いけれども、全体としてのテーマはサービスの単純化であり、いろんなツールやサービスを取っ替え引っ替え使わなくても、いろんなものが最初から統合化されている開発環境の提供だ。
その例としてたとえば、Xamarin StudioやVisual Studioのユーザは、これからはIDEの中から直接、Xamarin Test Cloudを呼び出してテストができる。またアプリのパフォーマンスに関する問題やクラッシュの原因を調べるモニタリングサービスXamarin Insightsは、プロジェクトのテンプレートに統合化された。結果的にInsightsが一般公開されたことになる。
またこれからは、WindowsマシンをMac上のXamarin Mac Agentに接続して、そのiOSアプリをVisual Studioから作る、という芸当ができる。そのためには、Macを立ち上げてリモートログインをセットアップするだけだ。
Test Cloudは今、2000機種あまりのスマートフォンやタブレットをサポートしているが、今回、月額99ドル(支払い形式は年額)という廉価版を設けた。また、新たに、デベロッパとアプリとの対話的行為をすべて記録して、テストスクリプトを作りやすくするためのサービスを開始した。このTest Rcorderと呼ばれるサービス(現在はプレビュー段階)を利用すると、テキストエディタではなく、GUIからスクリプトを作れる。
またクロスプラットフォームなユーザインタフェイス作成ツールXamarin Formsがv.2.0にアップデートされ、iOS 9とAndroid Marshmallowがサポートされる。
ほかにも新しい機能はたくさんあるが、全体的なテーマは明らかだ: 開発体験を単純化してXamarin環境を利用するデベロッパの負担を減らすこと。それはXamarinの元々からのモットーだったはずだが、ツールが成長し、単なるIDEではなくなると共に、最近では必然的に、ややごちゃごちゃしていたのだ。