YahooによるXobni買収、買収額はこれまでの調達額(4200万ドル)を上回る6000万ドル台か

電子メールのマネジメントサービスを展開してきたXobniYahooに買収された件については既にお伝えしている。Xobniのブログでも公式にアナウンスされている。最初に流れてきたニュースによると、買収金額は3000万ドル台後半ということだった。しかしその後にTechCrunchが入手した情報によれば、実はその2倍ほどである6000万ドル台後半であるようだ。

Xobniのスタートは2006年のことで、電子メールの世界に新たな切り口を提案することで、これまでに4200万ドルの資金を集めてきた。直近のラウンドは昨年2月のことだった。出資してきたのはFirst Round Capital、Khosla Ventures、RRE Ventures、Baseline Ventures、RBC Venture Partners、Relay Ventures、Cisco、Atomicoなどで、エンジェル投資家も多く名を連ねている。

3000万ドルという額は誤っていて、その2倍ほどにあたるのだという情報は、今回の買収劇に関わった情報源から寄せられたものだ。アーンアウト等の条件が存在することを考えれば、6000万ドル台という金額は桁外れというものでもなさそうだ。とりあえず調達した資金は上回っていることになる。投資家の期待ほどに大きく成長することはできなかったと言えるかもしれないが、一部で言われたように、買収によって投資家たちが損をしたというわけでもないことになる。

依然としてYahooおよびXobniの双方から、今回の買収についての詳細について話を聞きたいと申し入れているところだ。Yahooの製品ラインやカルチャーに、どのように統合していくつもりなのかもぜひ聞きたいところだ。YahooはXobniの技術を活用して、Yahooの運営するメールサービスの改良を行なっていくのだろうと予測されるが、詳細がわからない。

今のところ、買収についてYahooからは買収額などについては明らかにできないと回答がきている。Xobniからは取材申し入れについての返答がないのが現状だ。

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(翻訳:Maeda, H).


投稿者:

TechCrunch Japan

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