ヤフーは8日、「Yahoo!ショッピング」で注文してから2時間以内に商品を届けるサービス「すぐつく」の実証実験を開始した。まずは東京・豊洲地区限定で半年間テストし、今後はニーズに合わせて本格的な展開を検討する。日本ではヤフーや楽天、Amazonが一部地域で、午前中に注文した商品を夕方以降に届けている。これに対してすぐつくは、Eコマースで消費者の“今すぐ欲しい”というニーズを満たす領域に参入しようとしている。
2時間以内の配送を実現するにあたっては、従来のように巨大な物流拠点から配送するのではなく、近隣にある実店舗から利用者に直接商品を届けることで配送スピードを上げる。今回の実験ではスーパーマーケット「たつみチェーン豊洲店」など3店舗が扱う日用雑貨や食品、飲料など2500点を対象に、店頭と同じ価格で2時間以内に届ける。ユーザーは1回の注文につき500円の手数料を支払う必要がある。商品の配送は、買い物代行サービスを手がけるココネットが担当する。
実証実験の段階では速配のニーズが高いと思われる日用雑貨や食品・飲料が中心。しかし今後は、ニーズに応じて体調不良で外出できない人のために医薬品を届けられるようにするなど、商品の幅を増やしたいという。ネットショッピングでも翌日配送や当日配送は珍しくなくなっているけれど、2時間以内といった“今すぐ欲しい”ニーズを満たすサービスが過熱するかもしれない。