漏れ伝わりはじめている報道によると、Yahooの取締役会は先週本誌が報じたVerizonの提案を受け入れたようだ。
Jerry YangとDavid Filoがスタンフォードの寮室で1994年に始めた “Jerry and David’s Guid to the World Wide Web” は、Yahooのコア資産となり一時はインターネットで最高価値をもつサイトの一つだった。それが今、これもインターネット初期の申し子Aol(情報開示:TechCrunchのオーナーである)と共に、Verizon傘下に入ろうとしている。
以前Yahooがどれほど圧倒的なプレイヤーだったかは言葉で言い尽せない。現在保有資産の大部分がAlibabaへの投資となったYahooも、かつては1250億ドルの巨人としてインターネット検索を独占し、インターネット企業で最高の時価総額を誇った ― GoogleがGoogleになる前のGoogleだった。
Aolと同じく、Yahooもドットコム・クラッシュから完全には立ち直れなかった。Google(続いてFacebook)の台頭によって、初期のインターネットポータル2社はいずれも影響力を失った。Googleの検索アルゴリズムが主流となり、Facebookはネットを閲覧する新たな手段を生みだした ― 融通のきかない昔ながらのポータルは、ユーザーの好みに合わせたニュースフィードに取って代わられた。
モバイルのブラウジングとアプリの時代になると、Yahooの存在価値はさらに減衰していった。
Yahooは初期のインターネット時代に育ち、当時はほとんど何でもあるサイトだった。オンライン電話帳だった同社は、メールプロバイダー(Four11)、ウェブホスティングサービス(Geocities) からMark CubanのBroadcast.comを57億ドルで買収して得たビデオ・ラジオ同時放送まで抱える巨大企業へと膨れ上がった。
90年代後半の同社に成功をもたらした買収戦略は、ドットコム・クラッシュ直後に崩壊した。Tumblrを始めとする派手な企業買収は大きな価値を生むことなく失敗に終った。
それでもYahooのCEO、Marissa Mayerは、Verizonによる買収後に何が起きようとも安定した将来を享受できそうだ。
New York Timesは、彼女が5700万ドル相当の退職手当を受け取ると推測している。彼女は低迷する巨人のトップにいる間にも、現金と株式で2.18億ドルを手にしている。。
買収条件は明らかにされていないが、The Times等の報道によると、Yahooが所有する410億ドル相当のAlibaba株は、現在の株主の手に残されるという(Yahoo Japanおよび一部の特許も)。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)