ISPたちと、NetflixやHulu、YouTubeなどの大手コンテンツプロバイダ仲は、このところかなり険悪になっている。ISPたちによるビデオコンテンツの配達状況に透明性をもたせるためにNetflixはこの前、ISP Speed Indexというものをローンチしたが、今日(米国時間5/29)はYouTubeが、それとやや似たようなリポートを合衆国にもたらそうとしている。
Google Video Quality Reportと題されたそのリポートは、合衆国の各地域における、バッファリングなしでHDビデオを提供できるISPと、標準解像度の360pしか見られないISPを、分類して挙名している。
YouTubeに“HD合格”のお墨付きをもらうためには、そのISPは過去30日間、全ストリームの90%以上をHDで提供できなければならない。そのために必要なスループットは、Googleによると、約2.5 Mbpsだ。
このリポートにはおまけとして、あなたの町でYouTubeビデオがよく見られている時間帯と、そのときのHD受信者とSDストリームの受信者の数を挙げている。
たとえばサンフランシスコに関しては、下図のようになる(Comcast Xfinityの場合):
Googleは最初、1月にカナダのデータを公表したが、近くほかの国に関しても発表していくそうだ。
Googleは接続のクォリティを良くするための工夫をYouTubeのユーザに提供しているが、でもビデオの帯域を広げるためにはISPを換えるしかない。Googleがこのリポートを発表するのも、そのためだ。お粗末なサービスを公表されたISPは公衆の面前で恥をかくことになるから、そんなISPたちが自分を“HD合格”に格上げする努力をすることを、Googleは期待している。ビデオのクォリティが高ければ視聴率は上がり、YouTubeの広告を見る人も増えるのだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))