仮想通貨取引所「Zaif」を運営するテックビューロは2月16日に発生していた同取引所の不具合について20日、経緯の説明と謝罪を行った。
問題が発生したのは、2月16日17時40分ごろから58分ごろの間。Zaifが提供する「簡単売買」サービス上で、ビットコインおよびモナーコインを0円で売買できる状態になっていた。また、この時間帯にあるユーザーが21億BTC(約2200兆円相当)を0円で購入、そのうちの20億BTCを売り注文に出したことで、板情報にビットコインの発行上限枚数の2100万BTCを超える、異常な数値が表示されることとなった。
このユーザー“麺屋銀次”氏は「0円の表示を見つけ、決済できないだろうと思って試したところ、購入できてしまった。また購入したBTCを買えないように指値で販売してみたところ、こちらも注文できてしまった。Zaifにはすぐメールで報告した」とYouTubeで述べている。
テックビューロでは、問題の原因について「簡単売買の価格計算システムに異常が生じ、ウェブシステム側で0円でも売買できてしまうという不具合が重なり、7名のお客様が0円で仮想通貨を購入してしまった。一部のお客様が0円で購入した仮想通貨を取引所で売り注文に出されたため、取引板に異常な数値が表示された」と説明している。
不具合に対しては、問題の発生時点から対応を開始し、修正を実施。現在は正常に稼働しているという。0円で購入された売買については、システムの異常によるものとして、訂正扱いとし、対象ユーザーの残高データについても修正を実施した。
テックビューロによれば、不具合の対象となった顧客は7名で、そのうち6名との対応を完了、1名と継続対応中、他の顧客には影響はない、という。
仮想通貨取引所にまつわるトラブルでは、1月26日にコインチェックで580億円分のNEM不正流出が起き、大きな話題となっている。